バイデン政権の危機到来?

22年の中間選挙で民主党が議席を失うことが予想される。バイデン氏の正念場だ(写真=ロイター/アフロ)
22年の中間選挙で民主党が議席を失うことが予想される。バイデン氏の正念場だ(写真=ロイター/アフロ)

それでもジョー・バイデン政権は米連邦取引委員会(FTC)トップにテック大手解体説を唱えるリナ・カーン氏を任命するなど規制強化に向け動いています。22年は中間選挙も控えていますが、バイデン政権は勝てるのでしょうか。

ブレマー:現職大統領の政党は中間選挙で負けることが多いですが、今回も負けるでしょう。上院は共和党に過半数を奪い返されるでしょうし、下院も危ういかもしれない。

トランプ氏は選挙の不正を主張。民主主義の中核である選挙は信頼を失ってしまった(写真=ロイター/アフロ)
トランプ氏は選挙の不正を主張。民主主義の中核である選挙は信頼を失ってしまった(写真=ロイター/アフロ)

 トランプ氏は前回の選挙で「不正があった」と主張していますが、実際にそんなことはありませんでした。SNSでこうしたフェイクニュースが流れたことから人々は民主主義の中核である「選挙」を信頼できなくなった。今回の中間選挙はさらに投票数が減るでしょう。

供給網の混乱は22年も続くと見られる(写真=AFP/アフロ)
供給網の混乱は22年も続くと見られる(写真=AFP/アフロ)

 インフラや供給網の混乱の影響は22年になっても残るでしょうし、何といってもワクチンの追加接種(ブースター接種)への対応が遅かった。バイデン氏の人気はこうした理由から今も下がっていますが、これからもっと落ちるでしょう。

コロナ対応が後手に回り支持は下降中
●バイデン大統領の支持率の推移
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出所:米ギャラップ
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テック企業の台頭やコロナの影響で米政府の世界における存在感は小さくなりつつありますが、そんな中、日本はどう振る舞えばいいのでしょうか。

ブレマー:先端技術における米中の闘争がこれから激化するようなことになれば、日本は米国か中国かを選ばなければならなくなり厳しい状況に置かれるでしょう。米国がアジア太平洋地域の安全保障に本腰を入れ始めたことで米中間や同地域の緊張を高める可能性はあります。ただ22年に大きな動きがあるとは見ていません。日本にとって地政学的に安定した1年になるのではないでしょうか。

 ですから日本の経営者の皆さんには、インフレや供給網混乱など短期的問題ばかりに目を向けるのではなく、コロナからの復活という大きな流れも見逃さないで、と言いたい。22年は、いずれ来る上昇期への備えの年にしていただきたいものです。

この記事はシリーズ「徹底予測2022 再起動の行方」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。