「年齢は関係ない。常に進化しないといけない」

山寺宏一氏(以下、山寺):今回、梶君と対談するために『進撃の巨人』を見たんです。

梶裕貴(以下、梶):ご覧になってくださったんですか!? ありがとうございます!

山寺:「こんなに面白い作品だったんだ!」って驚いたよ。

:現場でお話ししていても感じるのですが、山寺さんは本当に勉強熱心な方ですよね。ただ作品をご覧になるだけでなく、きちんとご自身の血肉にされているのが伝わってきます。

山寺:僕ね、一時期声優の後輩たちのことを勘違いしちゃったときがあったんだよ。声優人気がどんどんすごくなってきて、もう時代が変わってしまったような気がしたの。でもある日、後輩たちと仕事をするようになったら、人気もあって何本も仕事のある後輩には、ちゃんと理由があることに気がついたんです。梶君も、そんな後輩の1人。

:恐縮です。

山寺:僕の師匠にあたる羽佐間道夫さん(アル・パチーノ、シルヴェスター・スタローン、ロバート・デ・ニーロなど数多くの外画で吹替えを担当)は、あんなに大御所なのに若いときからずっと「役者に年齢は関係ない。役者は常に進化しないといけないものだから、いつでも誰からでも盗みたいし参考にしたい」とおっしゃっていたんです。

:常に興味を持って、吸収しようとしていらっしゃるんですね。

山寺:そう。いつもそういう姿勢なんだよね。野沢雅子さん(『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空役、『銀河鉄道999』星野鉄郎役ほか多数)が、「今年は、去年より芝居がうまくなりたいの」っておっしゃっているのと同じ。そんなお2人の言葉を間近で聞いていたから、すごく反省したんです。自分は全然分かろうとしていなかったんだって。だから先輩はもちろん、若くて実力のある人と一緒に仕事をするのがすごく楽しいんです。

(写真:能美潤一郎)
(写真:能美潤一郎)

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