成長を続けてきたインターネット広告市場が曲がり角を迎えている。「サードパーティークッキー」の利用にいよいよメスが入るからだ。海の向こうの話ではない。日本企業もマーケティング戦略の練り直しが急務だ。

ユーザーの閲覧履歴を追跡できる「サードパーティークッキー」に規制の波が押し寄せている
ユーザーの閲覧履歴を追跡できる「サードパーティークッキー」に規制の波が押し寄せている

 ネット広告業界に「Xデー」が迫っている。広告配信を支える技術として広く使われてきた「サードパーティークッキー」にメスが入るのだ。複数のウェブサイトを横断して閲覧履歴を追跡することで、個人の趣味や嗜好を推測できる仕組みのことだ。

 企業にとっては便利である。だから世界中で当たり前に使われるようになった。しかし、個人から見るとどうか。以前に見た商品やサービスにまつわる広告が違うサイトでも表示されると、まるで広告に追いかけられているようで気味が悪い。

 プライバシー保護の観点からサードパーティークッキー廃止の機運が高まり、米アップルは2020年に同クッキーを完全にブロックした。米グーグルも23年には廃止すると発表。「サファリ」「クローム」という2大ブラウザーがそろってクッキー規制に動いたことで、ネット広告は大転換を迫られる。企業やマーケターは、クッキーに代わる「定石」を探さなければならなくなった。

文脈を解析して広告を配信

 方法は大きく3つある。まずはクッキーを通じて取得できる「閲覧履歴」に頼らない方法だ。

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