日本企業が乗り遅れた、2つの大波
しかし、1980年頃から、次のイノベーション・プラットフォームとして「コンピューター(Computers)」と「インターネット(Internet)」が立ち上がってきました。この2つのプラットフォームの影響は幅広い業種に及びましたが、そこで日本企業は残念ながらリーダーシップをとれませんでした。そのため、この2つのイノベーション・プラットフォームから派生する多くの技術革新やそれらを活用した事業創造においても、優位に立てないまま現在に至ります。
これが過去30年間、イノベーション創出において、日本企業が十分な結果を出せなかった2つ目の背景事情です。
このときの波に乗れなかったことで、日本では破壊的イノベーションがなかなか創出されず、その結果として起きたのが、前回、ご紹介した、日本の上場企業の「長寿化」と「世界時価総額ランキングにおける後退」であると私は考えています。
ここで私たちの未来にとって重要なのは、2010年頃から5つのイノベーション・プラットフォームの波が同時に来ているということです。これらのイノベーション・プラットフォームが経済や人々の生活にもたらす複合的なインパクトは、コンピューターやインターネットがもたらしたものより大きくなると予測されます。
Powered by リゾーム?