18世紀末に遡って、「イノベーションの波」を概観

 ARKは1780年代以降に起きた「イノベーションのプラットフォームになる技術革新」と、そのインパクトの大きさを視覚的に示したグラフを公開しています。こちらから、ご覧いただくこともできますが、ARKの許諾を得て、下記に転載いたします。

出典:ARK Investment Management ホームページ(ARKインベストメント・マネジメントの許諾を得て転載)
出典:ARK Investment Management ホームページ(ARKインベストメント・マネジメントの許諾を得て転載)
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 ARKによると「イノベーション・プラットフォーム」となる技術革新とは、次の条件を満たすものです。

  • コストの劇的な低下を具現化し需要を急拡大する
  • 多くの業種や地域に影響を与える
  • 追加発生する技術革新やイノベーションのプラットフォームとなる

 このグラフによると、18世紀末には「蒸気機関(Steam Engine)」の発明があり、19世紀に入ると、「鉄道(Railways)」「内燃エンジン(Internal Combustion Engine)」といったイノベーション・プラットフォームになる技術革新がありました。

 20世紀初頭には、「電話機(Telephone)」「自動車(Automobile)」「電気(Electricity)」という3つの大きな技術革新の波が起きます。それぞれ「コミュニケーション手段」と「移動・輸送手段」、そして「エネルギー源」を根本的に変えたこれらの技術革新は相互に影響し合い、私たちの生活や経済に大きなインパクトを与えました。

 日本の産業は、この20世紀初頭のイノベーション・プラットフォームから派生した事業において大きな成功を収めました。具体的には、自動車産業、重電機器産業、エレクトロニクス産業など、まさに日本の強みとなる産業です。日本経済は1990年頃まで、これらの産業を中心に規模を拡大していきました。

18世紀における蒸気機関の発明や、19世紀における鉄道の発明は、20世紀から21世紀における、コンピューターやインターネットに匹敵する大きな影響を経済・社会に及ぼした(画像:ユニフォトプレス)
18世紀における蒸気機関の発明や、19世紀における鉄道の発明は、20世紀から21世紀における、コンピューターやインターネットに匹敵する大きな影響を経済・社会に及ぼした(画像:ユニフォトプレス)

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