これまで一般NISAで投資してきた人の選択肢

 ここまでは、新規資金を使い新NISAで投資するケースを説明してきた。ここからは、すでに一般NISA口座を開設して投資をしている人のケースを説明する。

 まず、一般NISAを利用している人は、新NISAが開始する2024年には自動的に新NISAが設定されるため、再度マイナンバーなどの本人確認書類を出し直す必要はない。一般NISAの非課税期間終了時には、
 ①特定口座などの課税口座に移管する
 ②新しい一般NISAの非課税枠に移す(ロールオーバー)
 ③非課税期間内に売却する
 という3つの選択肢があった。これは新NISAに衣替えしても同じだ(図表3)。

図表3 一般NISA利用者の選択肢
図表3 一般NISA利用者の選択肢
(出所)『こんなときどうする? どうなる? Q&A 3つのNISA 徹底活用術』55ページ
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 一般NISAで投資できる期間は2023年までだが、その後、2024年から始まる新NISAの枠に一般NISAからロールオーバーすることは可能だ。例えば、2019年に一般NISA枠で株式や投資信託などを購入した人は、2023年末に非課税期間が終了する。その際の選択肢は
 ①特定口座などの課税口座に移管する
 ②2024年の新NISA枠に移す(ロールオーバー)
 ③非課税期間内に売却する
 となる。

 このうち、②一般NISAから新NISAへのロールオーバーは少々複雑だ。ここから先は一般NISAの非課税期間が終わり、新NISAにロールオーバーする場合をみていく。

 一般NISAという1つの箱に入っていた商品を、新NISAという1階と2階の2つの箱に移すとどうなるだろうか。一般NISAで保有していた上場株式や投資信託は新NISAの「2階」の箱に入る(1階はあくまでもつみたてNISA対象商品を積み立てで購入していくための箱なので、ロールオーバーで入れることはできない)。また、2階部分で受け入れ可能な商品に限られる(*2)(図表4)。

*2 レバレッジの効いた投資信託や、上場株式のうち整理銘柄・監理銘柄を2階部分の投資対象から外す予定。レバレッジの効いた投資信託の具体的な範囲については、今後、告示などで明確にされる
図表4 一般NISAから新NISAにロールオーバーした商品
図表4 一般NISAから新NISAにロールオーバーした商品
(出所)『こんなときどうする? どうなる? Q&A 3つのNISA 徹底活用術』57ページ
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 ただし、ロールオーバーした後、その年に新NISAで投資できる金額はいくらになるのかを計算する必要がある。そのときのルールを覚えておこう。新規に投資できる枠(金額)を計算する場合には、新NISAの2階の枠(102万円)から先に使っていく。2階の枠102万円を超える金額をロールオーバーする場合には、1階の枠(20万円)も消費する。つまり、「2階→1階」の順に枠を消費する。

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