(写真=的野弘路)
(写真=的野弘路)

 私はちょうどミレニアム世代とZ世代の中間の世代に当たります。

 仕事に対する姿勢はミレニアム世代から学びましたが、自分の会社ではZ世代のメンバーがほとんど。業務の中で、仕事やライフスタイルに対する彼らの価値観をよくよく聞いてみると、自分はミレニアム世代寄りだなと実感することがよくあります。

 中でも最近感じたのは、Z世代は「自分」を保てるリズムを守っているということです。例えば、飲み会が苦手な人は、もはやどんなに「重要な」飲み会でも行かないのが当たり前。生理痛がひどい場合でも、薬を飲んで無理やり出勤するのではなく、リモートに切り替えて自分の体調と相談しながら働く。

 従来の価値観であれば、少しの体調不良であれば「この程度なら」と多少無理してでも働くのが当たり前だ、という認識があるかもしれません。

 実際、どちらかというと私も、周りに遠慮して自分の不調を開示することへの抵抗感はありました。会社のフェーズというのもありますが、そもそも大学在学中、体育会系気質の会社でインターンをしていたことが大きく影響しています。多少の体調不良であっても休まないのは当たり前だという環境で教わりましたし、どんなにつらくても経験を積むことのほうが何よりも大事だと思い、当たり前のように朝から晩まで働きづめになっていました。

 それと同じ働く環境を、Z世代が好んで選ぶかといえば、おそらく「NO」でしょう。しかし、私はこれが甘えだとは思いません。

 というのも、Z世代より上の世代が、過労死やうつ病などの労働災害に苦しんでいる様子を身近に見てきたからです。彼らにとって「働く環境を心地よいものにする」ことは、ときに生死や自分の人生に関わる重要事項。いくら経験や成長が大事だとはいえ、体を壊すようなむちゃをしては元も子もない、ということを、自分のキャパシティーと照らし合わせながらよくよく判断しているのだと思います。

 さらにリモートワークが普及して以降、出社の強制がなくなり、自分のタイプに合わせた働き方ができるようになってきました。社会人になってすぐのタイミングでリモートワークが普及したことで、自分に合った環境で働くということを当たり前にやってのけているのかもしれません。

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