内訳を見ると、客数は5年ぶりのマイナスで5.6%減でしたが、客単価は16.5%の増加。コロナ禍で長期のステイホームとなり、不要不急の外出は控えながらも、ショッピングの際には食品や生活必需品を買いだめする利用者の姿が浮き彫りになりました。

 また、Eコマースの売上高は前年同期(37%増)の2倍となる74%増でした。

ネットスーパーは引き続き好調

 第2四半期(2020年5~7月期)決算も既存店ベースは9.5%増と好調でした。既存店ベースの内訳は客数が14%減と2桁減でしたが、客単価は27%の増加。前期同様、ショッピング時には食品や生活必需品を買いだめする行動が続きました。

 ネットスーパー事業を含めたEコマース売上高は、ほぼ倍増となる97%の増加。パンデミックに伴う需要の増加をにらみカーブサイド・ピックアップなどネットスーパーを強化したことが奏功したのです。

 第3四半期(2020年8~10月期)決算も好調で6.4%増。既存店ベースの内訳は客数が14.2%減となる2桁の減少でしたが、客単価は24%の増加でした。ネットスーパーを含めEコマース売上高は79%の増加と好調でした。

 第4四半期(2020年11月~2021年1月期)ですが、既存店が8.6%の増加。内訳は客数を示すトランザクション(処理件数)が10.9%の減少となる一方、依然として買いだめが続き、客単価は21.9%の増加。ネットスーパーを含めEコマース売上高は69%の増加と好調を維持しました。

 こうした好調は2021年に入っても続きます。

 2021年第1四半期(2021年2~4月期)の既存店・売上高の前年同期比は6.0%の増加。前代未聞だった2桁増(10%の増加)の前年同期から、さらに伸ばしたのです。客数は3.2%の減少となりましたが、買いだめ傾向は続き、客単価は9.5%の増加となりました。

 全体をけん引したのは、ネットスーパーを含むインターネット通販の売上高で、37%の増加でした。パンデミックからの反動でEコマースの成長率は鈍化しましたが、ネットスーパーは好調を維持したのです。

 そして2021年第2四半期(2021年5~7月期)決算で、既存店は5.2%の増加。客単価は前年同期比0.8%の減少でしたが、客数が同6.1%の増加となりました。ネットスーパーを含むインターネット通販の売上高は6%の増加で、97%の大幅増となった前年同期や、37%増となった前四半期からは大きく減速しました。

 ここに来て、Eコマースの成長率は鈍化していますが、ネットスーパーは好調です。ウォルマートによると約4700店中、カーブサイド・ピックアップは約3900店(前期から約100店増)にまで拡大しており、当日宅配サービスは3250店(前期から50店増)で展開しているとのことです。

次ページ 秋、冬にネットスーパーが伸びる?