
米労働省が2022年7月13日に発表した6月の消費者物価指数(CPI、Consumer Price Index)は前年同月比9.1%の上昇となりました。これは1981年11月(9.6%)以来の大幅な伸びで、市場予想の中央値(8.8%)を上回るものでした。
これほど急速にインフレ(物価高)が進んだ理由は、1年前に比べて59.9%もガソリン価格が高騰したことにあります。家庭での食費(支出)も10.4%増で、米国民の暮らしを圧迫しています。
「チェーンストアのお手本」とまでいわれた
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスの調査によると、2021年と比較して1世帯の1カ月当たりの生活費は平均で493ドル(約6万8000円)、全米平均家賃は1年前に比べて25.5%、それぞれ上昇しているとのこと。その結果、1ベッドルームの平均家賃が1700ドル(約23万円)超になったというのですから驚きです。
ガソリン価格は一時、2カ月前の水準に値下がりし、このまま落ち着くかとも思われたのですが、「今後再び上昇に転じ、1ガロン(4.7リットル)当たり4.50ドル(約600円)を超える」という報道もあり、予断を許しません。
この記録的なインフレが米国民の家計を直撃し、「買い物行動」が大きく変化。その影響をもろに受けて、経営危機に陥っている米大手チェーンストアがあります。ベッド・バス&ビヨンド(Bed Bath & Beyond)です。
一時は「チェーンストアのお手本」とまでいわれ、実際に米国小売業界を席巻していました。21年11月には、ニューヨークに移住した小室眞子さんがこの店で買い物を楽しんでいる様子がパパラッチされたこともあり、日米で話題になりましたね。
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