課題解決に向けて動かないといけないけれど、極力リスクは取りたくない。これが地方の現状だと思います。であれば、私たちがまず動いて実践し、結果が出れば動き出すところも出てくると期待しています。

 ちなみにこのプログラムを一緒に運営しているグロービスはアントラーズの「クラブパートナー」です。アントラーズではパートナーと称しますが、一般でいうスポンサーです。スポンサーとチームの関係性も再定義していきたいと思っています。グロービスにとっても、地域活性化に携わることはSDGsの文脈でもプラスに働くでしょう。ただお金をもらうというようなこれまでの関係性で終わらず、スポンサー企業にとっても新たな価値を生み出す、まさにパートナーとしての関係性をつくっていきたい。

 こうしたスポンサーと組んで新たにチャレンジするという事例も、どんどん広がっていってリーグ全体の底上げにつながってほしいと思っています。

世界ではサッカーがスポーツビジネスの花形職業に

 今回の第3期からは、米国でも有名なスポーツマネジメントプログラムを持つ米マサチューセッツ州立大学アマースト校アイゼンバーグマネジメント学部マーク H.マコーマックスポーツマネジメント学科から講師を招き、スポーツリーグ&マネジメントをテーマに講義をしてもらいます。

 サッカーのクラブチームの運営は、世界では花形の職業なのです。海外では、優秀な人材がMBA(経営学修士号)を取った後に、投資銀行やコンサルティングファームと並んで、就職先として悩むレベルです。ただ、日本ではそうではない。最大の理由はお金を生み出せていない点です。海外では放映権料も高く、チームの経営者やスタッフにもしっかりとお金をかけている。いい人材が来て、お金をしっかりと稼いで、人材に投資するループを日本もつくっていかないといけません。

 だからこそ、スポーツを通してきちんとビジネスをつくる人材を育成していかなければいけないのです。それがチームだけでなく、地域全体の活性化につながり、ひいては地方が抱える課題解決にもつながっていくのですから。

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