耳障りの良い正論や、ありきたりの定説にとらわれていないだろうか。慣れ親しんだバイアスを捨て去って、この国が抱える様々な問題に切り込んでいこう。新たな日本像が浮かび上がってくるはずだ。(写真:PIXTA)
シリーズ
吉野次郎の新ニホン論

14回
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汚れた五輪(下) 「日本の欠点噴出」組織委元幹部らが総括
東京での五輪開催が決まった10年前、誰がこんな大会になると予想しただろう。エンブレムを巡る騒動を皮切りに、目下の汚職事件に至るまで問題が百出した。組織委の元幹部らが大会を総括する。
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汚れた五輪(中) 電通にKADOKAWA、絶対的権威は至る所に
電通やKADOKAWA、AOKIホールディングスには、威光を放つ創業経営者やOBに逆らえず、結果的に五輪汚職に加担した人々がいた。自分が同じ立場なら逆らえると思っていないだろうか。ヒトの心に潜む「服従本能」を甘く見てはな…
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汚れた五輪(上) 組織委上層部に著名人30人超、中身伴わず
五輪汚職の舞台となった組織委には、権威に異を唱えられぬ悲しき人々がいた。政治家や経営者、元官僚、元アスリート、文化人……。多彩な背景を持つ理事が30人以上そろっていたが、多くが自己主張を控え、存在感を消していた。組織委の…
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検証、安倍元首相のリスク管理 悲劇が起きる本質に迫る
安倍元首相の銃撃事件を受け、警察が警護の強化に着手した。だが結局、首相の殺害率は変わらないと予想する驚くべき理論がある。企業も生かせる新発想のリスク管理術を探る。
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記者も狙われた、ロシアのスパイ120人が日本潜入 手口を徹底解説
記者は東京都心の路上で旧共産国のスパイから唐突に接触を受けた。スパイにたらし込まれないためにも、彼らの狡猾(こうかつ)なやり口を知っておかねばならない。
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プーチン氏が部下を村八分にしたツケ、あなたの上司は大丈夫?
オリンパスや某食品メーカーで起きた村八分騒動に迫る。プーチン大統領がウクライナ攻略で苦戦している原因に通じる、日本企業の病巣が見えてくる。
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「私を村八分にした国交省」元経営者の怒りと官僚国家の正体
天下りの仕組みに異を唱えた結果、国土交通省が所管する業界で村八分に遭った元経営者がいる。日本の産業界には国の法律よりも村のおきてを重んじる前近代的体質がこびりついていた。
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記者も被害、大分県の村八分騒動と東芝没落が暗示する未来
伝説的投資家のジム・ロジャーズ氏は「外国嫌い」の国民性が日本経済を破綻させる断言する。私たちはそこまで排他的なのか。検証すべく大分県の山村に向かった。
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最新の遺伝子研究が示す日本の潜在力、高度成長期の元気をもう一度
日本人は不安を抱きやすい一方、楽観的にもなりやすい可能性があることが最新の遺伝子研究から分かってきた。岸田政権が社会を前向きに転換できれば、日本は再生に向けて一気に動き出す。
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岸田首相に必要なスター・ウォーズの物語力、老後の心配吹き飛ばせ
今の日本に必要なのは人々の不安を吹き飛ばす物語だ。経済学では「ナラティブ(物語)」の重要性が認識されつつある。大ヒット映画に景気回復のヒントが隠されていた。
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「革命前夜を目指せ」 革マル派の元闘士が羊になった労働者に喝
労働条件が悪化しているのに、日本の労働者の闘う意欲は衰える一方だ。過去20年以上にわたって賃金は停滞し、平均年収はついに韓国にも抜かれた。羊になってしまった労働者らを、革マル派の元活動家が一喝する。
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独裁制敷いた日産ゴーン氏に教えたい海自・特殊部隊の対話術
上司への遠慮が死に直結する特殊部隊や民間パイロットの世界では率直な対話術が発達した。日産や三菱電機も実践していれば裸の王様は生まれなかったはず。序列を世界一気にする日本人の価値観に挑む。
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「察して」と甘えた東芝社長とインパール作戦司令官の責任感ゼロ
東芝は7年間、関西電力に至っては30年以上も不正が放置された。はっきりと物言わぬ奥ゆかしい日本文化が、えたいの知れないモンスターをつくり出し、人心を支配した。
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96%が電車内の通話にイラッ、コロナに強い「偏狭で不幸な日本人」
気がつけば日本は新型コロナ対策の“優等生”となっていた。ワクチン接種率で米国を一気に追い抜いたし、死者数も先進国の中で圧倒的に少ない。だが引き換えに私たちは日常の幸せを犠牲にした。日本人の「奇妙な生存戦略」を解き明かす。
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