新型コロナウイルスの感染拡大で激変した世界。日本が抱えるさまざまな課題も浮き彫りになっている。世界経済が大きな変化する中で、日本の活路はどこにあるのか。ビジネスリーダーが語る戦略や識者による提言をお届けする。(写真:Shutterstock)
シリーズ
ニッポンの活路

57回
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世界の健康課題に、官・民連携でもっと存在感を
保健分野の国際協力において、日本企業の存在感の薄さが際立っている。だが、日本はもともと感染症分野の国際協力では実績がある。日本国際交流センター執行理事の伊藤聡子氏は「ポストコロナの議論が始まった今こそ、メッセージを発信す…
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川崎重工グループ初の女性社長「異質だからこそ自分に価値」
ファンから愛着を込めて「漢(おとこ)のカワサキ」と呼ばれることもある川崎重工業の二輪車。川崎重工はその二輪車とエンジンの事業を分社して2021年10月に「カワサキモータース」を設立。その国内販売会社となる「カワサキモータ…
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遠慮せず上司に思いを語ろう 女性のキャリア形成、意識の変革に遅れ
政治が旗を振り、支援制度が整ってきても、いまだ道半ばの女性活躍の推進。工業製品や事務用品を手掛ける米スリーエム(3M)の日本法人、スリーエムジャパン(東京・品川)の宮崎裕子社長は、働き手自身の意識が制度の拡充に追いついて…
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「持続的成長」を目的にしない そのための組織・働き方・経営とは
働き方改革が進む中で、企業が組織のあり方を見直す動きは活性化した。しかし、その前提は「成長の持続」。国内における自律分散型経営の第一人者である武井浩三氏は「発想を変えて産業構造の転換を」と訴える。
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日本のITは「江戸末期」 まずは試行錯誤認める環境づくりを
筑波大学在学中に独立行政法人情報処理推進機構(IPA)から「天才プログラマー」の認定を受けた登大遊氏。自らが開発したVPN(仮想プライベートネットワーク)サービス「SoftEther(ソフトイーサ)」で起業を果たしただけ…
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スノーピークのローチェアとたき火台、会議に効能アリ
自分の机とは別に、オフィスの高層階に、誰もが気軽に立ち寄れるコ・クリエーション・スペースをつくって、そこにスノーピークのキャンプ用ローチェアを並べ、真ん中にたき火台を置きました。
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賃金低迷を招く「ROE重視」はもうやめよう 水野和夫氏の処方箋
円安と賃金の低迷が人々の暮らしを圧迫している。なぜこんなことになったのか。著名エコノミストの水野和夫・法政大学教授に原因と処方箋を聞いた。
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コロナ禍の外食「失敗が強さを磨く」、中古厨房機器のテンポス社長
新型コロナウイルス第6波に伴う「まん延防止等重点措置」が3月21日に全面解除されたが、外食業界は五里霧中だ。中古厨房機器販売のテンポスバスターズやステーキのあさくまなどを手掛けるテンポスホールディングスの森下篤史社長は「…
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「自分の子どもに働いてほしい日本企業」のつくりかた
スノーピークは広告宣伝費はほぼ使っていませんが、16期連続で増収を達成しています。コロナ禍においても新規顧客を大きく伸ばし続けました。自社の存在意義というものを、ずっと考え続け、それを世の中に打ち出してきたからだったと思…
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経団連がユニコーン100社目標 「サークルを会社に変える」仕組みを
世界でスタートアップの育成競争が激しさを増している。米国と中国の2大国に加え、英国やインド、イスラエル、韓国などがエコシステム形成に注力している。日本でも、経団連が企業価値10億ドル以上の未上場企業「ユニコーン」を5年後…
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猪瀬直樹氏「同調圧力に負けず、日本のために行動する『変人』が必要」
人口減が進み、コロナ禍に苦しむ現在の日本を作家で元東京都知事の猪瀬直樹氏はどう見ているのか。猪瀬氏は気候変動という大きな社会問題を解決するビジネスが成長の鍵を握ると主張する。
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辺境の地になった日本 生き残る道は世界の“古都”
ノンフィクション作家の高野秀行氏は「日本は世界の辺境になった」と指摘する。高野氏はグローバリゼーションの潮流の及ばない地を求めてアジアやアフリカ、南米の辺境を歩いてきた。その経験から見えてくる、日本の進路とは。
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デンソーやVAIOがお手本 日本勢は製造現場の「知恵」を売れ
中韓勢や新興国の台頭で低価格競争に巻き込まれている日本の製造業。デジタル化の動きもあってQCD(品質、コスト、納期)でもグローバルな競争力が低下している。だが、ものづくりの現場のノウハウや技術は日本になお強みが残っており…
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猪瀬直樹氏「“虫けら”と思われても戦った日本人はどこにいった」
『ミカドの肖像』や『日本国の研究』といった著作で日本という国の本質に鋭く迫り、首都のトップとしてこの国の課題に向き合った作家で元東京都知事の猪瀬直樹氏。人口減が進み、コロナ禍に苦しむ現在の日本を猪瀬氏はどう見ているのか。…
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東日本大震災から11年 「復興支援のともしび消さない」
3月11日、津波などで1万5900人が亡くなった東日本大震災の発生から11年。政府が主催し国立劇場(東京・千代田)で毎年開催してきた東日本大震災の追悼式は、今年から行われない。ウクライナ危機もあり、命の大切さについて改め…
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職場の女性差別、原因は「おっさん粘土層」の無意識 上野千鶴子氏
「ジェンダーギャップ指数2021」で日本は156カ国中120位。背景には長年断ち切れない悪循環がある。ジェンダー問題が専門の上野千鶴子東京大学名誉教授は企業の「経済合理性の欠如」が問題だと指摘する。
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日本の科学技術は昔の栄光頼み 若手鍛え、複合的な課題解決目指せ
日本の研究開発力の低下が指摘されている。文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調べによれば、論文の生産に関する日本の世界ランクは2000年代半ばから質・量の両面で徐々に低下している。国の競争力にもつながる研究開発における…
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「妄信的な施策でロイヤルティーは築けない」、早稲田大・木村達也教授
新型コロナウイルスの流行は外出の自粛やオンラインサービスの利用など消費者の行動に変化をもたらした。一方、コロナ禍で国内の出生数は過去最低を更新し、人口減少に拍車がかかっている。アフターコロナに向けて、企業はどのように消費…
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「コロナに苦しむ沖縄観光、復活の条件」トランスオーシャン航空社長
急拡大したインバウンド需要の恩恵を受けた沖縄は、その分新型コロナウイルス禍による打撃も大きかった。「沖縄の翼」、日本トランスオーシャン航空の青木紀将社長は従来の観光業界が抱えていた課題がコロナ禍によって色濃く浮き上がった…
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三浦瑠麗氏「激化する米中対立、日本は複雑さを受け入れるべきだ」
米中貿易摩擦の長期化はグローバルサプライチェーンに大きな影響を及ぼし、企業と社会の重大な懸念材料となっている。2021年10月に発足した岸田文雄内閣は「経済安全保障戦略」策定を掲げるなど安全保障の範囲が経済分野に拡大する…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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