2021年9月末の緊急事態宣言解除後、営業時間や酒類提供の通常化によって日常を取り戻しつつある外食業界。一方で、長引いた自粛生活によって消費者の外食に対する意識や市場環境は一変した。コロナ後の業界を外食関係者はどうみるのか。エー・ピーホールディングス(APHD)の米山久社長に聞いた。

<span class="fontBold">米山久(よねやま・ひさし)氏</span><br>エー・ピーホールディングス社長執行役員CEO<br>1970年生まれ。東京都出身。不動産、販売代理店業などを経て2001年にエー・ピーカンパニーを設立。04年に飲食業に本格参入し、07年に「宮崎県日南市 塚田農場」を出店。食材の生産、仕入れから店舗での提供までを一貫して自社で管理する「生販直結モデル」や来店するごとに顧客の肩書が「昇進」する「名刺システム」などの独自性を強みに店舗数を増やした。20年に持ち株会社制に移行し、商号をエー・ピーホールディングスに変更。
米山久(よねやま・ひさし)氏
エー・ピーホールディングス社長執行役員CEO
1970年生まれ。東京都出身。不動産、販売代理店業などを経て2001年にエー・ピーカンパニーを設立。04年に飲食業に本格参入し、07年に「宮崎県日南市 塚田農場」を出店。食材の生産、仕入れから店舗での提供までを一貫して自社で管理する「生販直結モデル」や来店するごとに顧客の肩書が「昇進」する「名刺システム」などの独自性を強みに店舗数を増やした。20年に持ち株会社制に移行し、商号をエー・ピーホールディングスに変更。

20年4月から断続的に続いた緊急事態宣言で、酒類提供や夜間の売り上げが主な居酒屋業界は大打撃を受けました。

米山久・エー・ピーホールディングス社長執行役員CEO(以下、米山氏):緊急事態宣言が解除されたからといって、世の中がみんなお祭り騒ぎになるのかというとそうでもないですよね。第6波への警戒感もありますが、消費者が自粛慣れしてしまっている。外食業界を取り巻く環境が改善するとしても、ゆっくりとしたものだと思います。

 ただ、外食への需要回復が読めない中でも、時短営業への協力金などの支援策はなくなっていきます。当面の戦略としては、人員を最大限に増やして営業するのではなく、人件費を適正にコントロールしながら利益の最大化を目指します。家賃や人件費以上に稼げるお店はともかく、例えば、平日が低調で赤字になってしまうような店舗は週の後半から営業を始めて、店も早めに閉めるといった形で柔軟に運用しながら利益を追求していきます。

 まだまだ「既存店売上高が19年を超えるように頑張る」という時期ではありません。「キャッシュアウト(資金流出)をどう防ぐのか」というステージなのだと思います。

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