小林鷹之・経済安全保障担当大臣は、先端技術の研究・開発において「日本企業はもっとリスクが取れる」と指摘する。イノベーションは、経済と安全保障を下支えする土台だ。「チャレンジすることが大事。失敗を恐れることなく、真に必要な研究開発を促す仕組みをつくる」意気込む。

(聞き手:森 永輔)

日本はゲームチェンジャーとなる技術を生み出し続けられるか(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
日本はゲームチェンジャーとなる技術を生み出し続けられるか(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

(前回はこちら

先端技術の研究開発について、失敗を許容することの必要性を訴える声が大きくなっています。そうでないと、日本が不可欠性を得られるような、ゲームチェンジャーとなる技術を生み出すことはできない、と。

小林鷹之・経済安全保障担当大臣(以下、小林):先端技術については、守ることも大事ですが、それだけでは意味がありません。勝負どころを見極め、育てていくことも重視します。ここにおいて、今の日本にはリスクを取る姿勢が足りないと思います。政府に限らず、企業も同様です。チャレンジすることが大事。なので、失敗を恐れることなく、真に必要な研究開発を促す仕組みをつくる。そういう空気もかん養できればよいと考えます。

小林大臣の記者会見を追っていると、大学での研究開発に言及する頻度が高いですね。企業の研究開発をもっと支援する考えはありますか。

小林:大学での研究について質問されることが多いので言及が多いのかもしれません。企業による研究も大学による研究もどちらも大事だと考えます。

<span class="fontBold">小林鷹之(こばやし・たかゆき)</span><br />経済安全保障担当大臣。1974年生まれ。1999年、東京大学法学部を卒業し、大蔵省(現財務省)に入省。理財局、在米国日本大使館への出向を経て、2010年に退職。この間、米ハーバード大学ケネディ行政大学院で公共政策学修士を取得。2012年に衆院議員に当選。防衛大臣政務官、党新国際秩序創造戦略本部事務局長などを務めてきた。(写真:加藤康、以下同)
小林鷹之(こばやし・たかゆき)
経済安全保障担当大臣。1974年生まれ。1999年、東京大学法学部を卒業し、大蔵省(現財務省)に入省。理財局、在米国日本大使館への出向を経て、2010年に退職。この間、米ハーバード大学ケネディ行政大学院で公共政策学修士を取得。2012年に衆院議員に当選。防衛大臣政務官、党新国際秩序創造戦略本部事務局長などを務めてきた。(写真:加藤康、以下同)

大学と同様に、政府が資金を出して企業の研究開発を支援する考えはありますか。

小林:あってもよいと思います。

 ただし、企業は日本経済のメインプレーヤーです。仮に、政府が資金を出してくれなければ研究開発をやりません、という企業があるとすれば、その企業に未来はないと考えます。そういう企業しかない国も同様です。一般論として、日本の企業はもっとリスクが取れるのではないでしょうか。

次ページ 世界をリードする日本にする