新型コロナウイルスの流行は外出の自粛やオンラインサービスの利用など消費者の行動に変化をもたらした。人口減少が加速化し、新規顧客の開拓が難しくなる中、企業はどのように消費者と向き合わなければならないのか。早稲田大学ビジネススクールの木村達也教授に聞いた。

木村達也(きむら・たつや)氏
木村達也(きむら・たつや)氏
広告代理店勤務の後、外資系航空会社、大手消費財メーカーなどでブランドマネジャー、マーケティングマネジャーなどとしてマーケティング戦略の策定と実施に携わる。英オックスフォード大学客員研究員、米コロンビア大学客員フェローなどを経て現職。早大博士。マーケティングの著書、論文多数

巣ごもり需要など新型コロナの流行は消費者の行動に変化をもたらしました。人口減少も進み、新規顧客の獲得が難しくなる中で、企業はどのように消費者にアプローチしていけばよいのでしょうか。

木村達也・早稲田大学ビジネススクール教授(以下、木村氏):原則的に言えば、自分たちの顧客が誰かということをちゃんと知ることではないでしょうか。そして、その顧客たちが何を期待しているかをしっかり把握しているかということに尽きると思います。それはコロナ禍の前であろうと後であろうと変わりません。

 何を求めているかは顧客によって違います。ですので、場合によっては競争相手に負けないような良い商品を作ったり、競争相手よりも商品を安くしたりすることが必ずしも求められているとは限らないわけです。妄信的にそういった施策をしても、本当の意味でのロイヤルティーは築けないと思います。

 しっかりと自分たちがターゲットとすべき人たちを見極めて、その人たちが求める価値を追求していくことこそが必要です。

しかし、それはなかなか難しい。

木村氏:もちろん一朝一夕にできるものではありません。しっかりとした理論に基づいて企業は行動しなければなりません。ただ、注意しないといけないのは世の中で良いとされている理論や指標をそのまま使っても、それがその企業にとって必ずしも有用とは限らないということです。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1666文字 / 全文2373文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「ニッポンの活路」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。