新型コロナウイルスの感染拡大による落ち込みから日本経済は本格回復できるのか。2年に及ぶ低空飛行を経て、再成長のきっかけをつかむために経営者は何をすべきか。2021年11月に自身の生き方、経営に対する考え方をまとめた『成しとげる力』(サンマーク出版)を出版した日本電産の永守重信会長に、半世紀近い経営者人生を振り返り、危機の中での経営者のあり方を聞いた。

<span class="fontBold">永守重信(ながもり・しげのぶ)氏<br>日本電産会長</span><br>1944年生まれ。67年職業訓練大学校(現・職業能力開発総合大学校)電気科卒。73年に日本電産を創業、社長に就任。世界一のモーターメーカーに育てた。2014年から会長兼務。18年6月から会長兼最高経営責任者(CEO)、21年6月会長専任に。私財を投じて京都学園大学(現・京都先端科学大学)の改革に乗り出し、同大学を運営する永守学園の理事長にも就任。21年11月、経営者としての人生哲学をまとめた著書『成しとげる力』(サンマーク出版)を出した。(写真:太田未来子)
永守重信(ながもり・しげのぶ)氏
日本電産会長

1944年生まれ。67年職業訓練大学校(現・職業能力開発総合大学校)電気科卒。73年に日本電産を創業、社長に就任。世界一のモーターメーカーに育てた。2014年から会長兼務。18年6月から会長兼最高経営責任者(CEO)、21年6月会長専任に。私財を投じて京都学園大学(現・京都先端科学大学)の改革に乗り出し、同大学を運営する永守学園の理事長にも就任。21年11月、経営者としての人生哲学をまとめた著書『成しとげる力』(サンマーク出版)を出した。(写真:太田未来子)

23年ぶりの自著です。なぜ今、これを書いたのですか。

永守重信・日本電産会長(以下、永守氏):今、当社も規模が大きくなってきて、僕の考え方、例えば「立てた計画は必ず達成する」とか「決めた約束は必ず守る」というようなことが徹底しなくなっているように感じています。

 1973年7月に創業した時に決めた日本電産の三大精神の1つは「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」ですが、今まで続いてきたこれをもう一度徹底しようと思ったのです。その意味で今回の書籍は社内向けでもあるのだけど、日本全体で見ても「物事を成し遂げ、徹底する力」は弱くなっているのではないでしょうか。

 社外から採用しても、ちょっと困難に突き当たるとすぐにギブアップしてしまう。そういう人が多くなっているような気がするのです。農耕民族としての日本人のきちんとやり遂げる力が弱まっているような気がしてならないのです。

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