これまで人間の運動機能を補う役割だった義足が進化している。東大発スタートアップのBionicM(バイオニックM、東京・文京)が開発する電動義足は、センサーなどを使い人間の動きたい方向を読み取り、転倒しないようアシストする。価格が課題だが、外出をためらう人などにも使いやすい製品を目指している。

 歩道の段差を乗り越えようとするものの、義足を履いた足をうまく操れずに転倒してしまう。あるいは、義足の膝関節の部分にうまく体重を乗せられずバランスを崩してしまう。

 こうした転倒リスクを恐れ、外出をためらう義足利用者は少なくない。先天的な障害によって義足を使う人もいれば、事故や病気が原因で下肢の切断を迫られて義足を装着し始める人もいる。筋力が弱まっている高齢者の場合、義足ではなく車椅子を利用することも多い。東大発スタートアップのバイオニックMは、そうした人たちを後押しする電動義足の開発を手掛けている。

 健常者は足首や膝を微妙に動かして、走ったり歩いたりしている。椅子から立ち上がるときには無意識に膝を曲げ、足首を膝より後ろに引いている。この準備動作があるからこそ、支えを使わずに立ち上がることができる。バイオニックMの電動義足はこうした無意識の動きをセンサーで感知し、モーターでアシストするのが特徴だ。

BionicM(バイオニックM、東京・文京)は東大発スタートアップで、人の動きをサポートする義足を開発する
BionicM(バイオニックM、東京・文京)は東大発スタートアップで、人の動きをサポートする義足を開発する

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