雑談とは「情報収集」である

沖田:私も昔、上司の雑談を聞きながら、「この会話に何の意味があるのだろうか?」と、ずっと考えていました。そんな疑問を、精神科医の岩波明先生(本連載の第1回にも登場)にぶつけたことがあります。

 そうしたら、人間の会話のほぼ9割が雑談なのだと。そして普通の人たちは、その雑談の中から社会生活に必要な知識や情報を取ってくるのだと、教えていただきました。なるほどと思いました。そのとき私は初めて、「雑談は仕事をするために必要だ」ということを知ったんです。だらだらと無駄話をしているわけではないんだと。

雑談が仕事に必要というのは、多くの人が無意識のうちに理解していることだと思います。そこをはっきり言ってもらわないと分からない、ということですよね。

沖田:そうなんです。私たちは、話すことには意味や目的があると考えてしまうので、漠然と雑談するのが難しい。初めて女子会に参加したときには、本当にわけが分からなくて。5~6人で集まって、ご飯を食べて、世間話に花を咲かせるっていう。しかも、音楽も流れている。「よくこれで会話が成り立つな」と思いました。

音楽が流れているのもダメですか?

沖田:BGMが流れていたりすると、気になっちゃうんです。特にJ-POPとか、日本語の歌詞が付くとダメですね。歌詞のことで頭がいっぱいになってしまって。ラブソングの歌詞とか、よく考えるとおかしいものも多いじゃないですか。「どういう気持ちで作ったのかな」「よくこの歌詞に上の人がOKしたな」とか、いろんなことを考えてしまう。

 でも、普通の人は聞き流してるんですよね、きっと。

 女子会って多分、情報交換をしているんですよね。プライベートなことは見せすぎないで、自分の有利になるような話を引き出すゲームみたいな感じなのかな。

沖田さんの漫画『ますます毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で』(ぶんか社)より
沖田さんの漫画『ますます毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で』(ぶんか社)より
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