「発達障害のリアル」を、自身も発達障害(学習障害)の息子を育てるフリーランス編集者・ライターの私(黒坂真由子)が模索する本連載。

 医師や研究者など、専門家への取材から見えてくる「外側の視点」と、発達障害を持ちながら生きる当事者の「内側の視点」という2つの側面から、探っている。

 今回は、「学習障害」(LD*1)、「注意欠如・多動症」(ADHD*2)、「アスペルガー症候群」(*3)という3つの発達障害の診断を受けている漫画家の沖田×華(おきたばっか)さんへのインタビュー、第3回。大人になってから2度あったという自殺未遂と、投薬の体験についてうかがった。

(前回はこちら

*1.限局性学習症/限局性学習障害(学習障害)、LD(Specific Learning Disorder)
*2.注意欠如・多動症、ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)
*3.アスペルガー症候群(Asperger syndrome)知的障害や言語発達の遅れが少ない自閉性障害の一つ。現在は自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorders)の障害群に含まれた概念となっている。

前回、22歳のときに正看護師として就職したものの、女子の人間関係に入っていくのが難しく、仕事でミスが続いたのがつらくて、夜のバイトを始めたという話をうかがいました。夜のバイトのおかげでお金が貯まり、彼氏もできたのだけど、その頃から、本格的に死にたくなってしまった、と。自殺を考えたのは、そのときが初めてですか?

沖田×華氏(以下、沖田):小学校2~3年生ぐらいからです。小学生のときは「死にたい」というより「消えたい」という感じでした。自分はどんだけ怒られているんだろうと思って、朝起きてから、回数を数えたことがあったんです。午前11時で31回になって、数えるのをやめました。そんなふうにずっと「ダメ、ダメ、ダメ、ダメ……」って言われるうちに、「そもそも私がいること自体がダメなんじゃん」と考えるようになったんです。

 大人になって正看護師をしているときに首をつったのは、発作的なものでした。

沖田さんの漫画『×華のやらかし日記』(ぶんか社)より
沖田さんの漫画『×華のやらかし日記』(ぶんか社)より
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沖田さんの漫画『×華のやらかし日記』(ぶんか社)より
沖田さんの漫画『×華のやらかし日記』(ぶんか社)より
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