海外企業がゲーム業界の新たな秩序を形成しようとしている中で、これまで世界をけん引してきた日本勢も巻き返しを図る。2つの大きな改革に挑むのがコナミだ。

知っているサッカーゲームのタイトルを挙げてほしいと聞かれたら、ゲーム好きでなくても脳裏に浮かぶのが「ウイニングイレブン」ではないだろうか。
1995年に発売され、四半世紀の歴史を誇る人気サッカーゲームで「ウイイレ」の愛称でファンから親しまれてきた。パッケージソフトとしてシリーズ累計で1億本以上の販売記録を持つ。だが、コナミデジタルエンタテインメント(東京・中央)が9月30日に発売する最新作に、その慣れ親しんだ名前はない。タイトルは「eFootball(イーフットボール)」だ。
ゲーム会社にとって最も重要な資産の一つがIP(知的財産)だ。人気の高い作品には継続的にファンが付き、企業ブランドの根幹をなす。新たな名称でブランドを立ち上げるよりも、固定ファンを持つIPで継続してソフトを開発していく方が、開発者やユーザーそれぞれにメリットがあるとされてきた。にもかかわらずなぜ、コナミはそのIPをわざわざ「捨てる」決断を下したのか。
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