お笑いだけでなく、ゲームという2つ目の領域でも注目の存在になりました。

野田氏:最近、水泳をやっていた子がトライアスロンにチャレンジしているのをテレビで見て、俺もこれだって思いましたね。皆さんがそれぞれ打ち込んでいるものって、トップクラスの人がたくさんいると思うんです。水泳や陸上とかだと、0.1秒の差を埋めるのに数年かける人もいるでしょう。

 でもその能力をほかの種目に持っていったら、いきなりトップクラスになれる可能性があるんです。

 俺の場合はまずお笑いにゲームを持ち込んで賞レースを勝って、次にゲームの分野にお笑いを持ち込んではい上がれた。この経験がまたお笑いにも戻っていくし、その次にまたゲームにも持っていきたい。こうやってずっと続けていくんだろうなと思います。

 逆に、プログラミングが得意な人がお笑いに来ることもある。そうしたら、俺らにはできない新しいことで「わぁっ」となって、一気に優勝する可能性もある。

めちゃくちゃいい話じゃないですか。ゲームとキャリア形成の話がつながりましたね。お笑い賞レースでは2冠となり、今年の「キングオブコント2021」も決勝進出が決まって3冠を目指されています。負けたくない気持ちや、乗り越えたい気持ちというのはゲームをクリアする喜びに近いものがありますか。

野田氏:うーん、どうだろう。別に負けてもいいんですよね。自分の興味のないものは。球技大会とか。ただ、自分がやっている競技の中では勝ちたい。20歳くらいでやっていたゲームでは、ゲーマーの中でもかなり強くて自信にもつながりました。

 競技人口が多いゲームだと、やはり一筋縄では勝てない。技の習得が難しいし、勝ち方も真っすぐではないんですよ。それは自分がリアルな世界で戦ってきたR-1やM-1での勝ち方にもつながっていると思います。

攻略本は「答え合わせ」、まずは自力で迷いまくれ

ゲームには攻略本というものも存在します。野田さんは攻略本を見るタイプですか。

野田氏:見ます見ます。一生見てるんじゃないかというくらい見ている時期あります。

え、意外です。なんかカンニングしているみたいで、見ないタイプかなと勝手にイメージしちゃいました。

野田氏:攻略本の使い方って2つあると思うんです。攻略本を見ながらゲームをする人と、ゲームをクリアしてから攻略本を読んで振り返る人。俺は後者です。これが一番強いと思いますよ、生き方として。

 攻略本を見ずに生きる人も、見ながら生きる人も、成長は期待できないなって思います。一番強いのは、自分で練って練って迷いまくってゴールした後に攻略本を読むこと。そのときに得られる情報量と、吸収スピードはすごい。俺は筋トレもゲームも独学でやるんですよ。さんざん独学でやって迷いに迷った後に専門家に聞く話は、全部覚えています。

 攻略本は答え合わせですね。自分が迷った道を思い出しながら、正しい道を知る。遠回りすればするほど、提示された答えは身に染みるし、その道は完全に頭に入ります。もう迷いません。

またまためちゃくちゃいい話じゃないですか。野田ゲーの第2弾「スーパー野田ゲーWORLD」を発売すべく、現在クラウドファンディングをまた実施しています。タイトルで怒られないか心配ですが、既に前回を上回る2000万円を超える資金が集まっています。自分が考えたゲームを出すという「男の夢」を再びかなえられそうです。

野田氏:野田ゲーを何の目的もなく作ったわけではなく。むしろみんなが「ウソだろ!?」って驚くような目標を掲げて作っているので。

掲げている目標からすると、まだ序盤ですか。

野田氏:まだ序盤にも届いていません。茶番です。

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