マネーフォワードもSaaS管理で新サービス

 在宅勤務が増え、オンライン会議向けの「Zoom」や、チャットツールとして「Slack」を使い始めた企業も多いだろう。SaaSを手掛ける企業は急速に増えている。スマートキャンプ(東京・港)の調査によれば、国内の主要SaaS数は2017年の396から20年には811と3年で倍増している。国内の1社あたりのSaaS利用数は17で、日本よりも浸透する米国では平均80のサービスを使うという調査結果もある。DXの浸透によって、日本も企業が活用するSaaSの数は増えていくだろう。

 ただ、こうしたSaaSの利用増加も情シスを圧迫する。従業員の誰がどのサービスを使っているのか。利用状況の把握による効率化や、退社した社員のアカウント削除なども情シスが担う。エクセルやスプレッドシートでアカウントを管理している企業も少なくない。「どのバージョンが最新のものか分からなくなった」という担当者の悲鳴も聞こえてくる。ジョーシスは40のSaaSと連携して管理ができ、「年内に100に伸ばしたい」(松本社長)という。

 マネーフォワードは8月27日に、企業のSaaS導入やIDの発行・削除などを一元管理できる「マネーフォワード IT管理クラウド」のベータ版を提供すると発表した。情シス担当者の負担軽減に加えて、SaaSの利用状況の把握によるコスト削減をうたう。

 企業のトップはDXの旗を振るものの、一向にデジタル化が進まない。そういった企業が抱える課題の1つが、サービスの導入や運用、管理をする人材の不足だ。ラクスルやマネフォなどの新たなサービスは、こうしたボトルネックの解消につながる可能性がある。

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