提供する価値を変える

細田:続いて河合さん、お願いします。

河合克也・水上印刷代表取締役社長(以下、河合氏):僕らの事業は多岐にわたっています。水上印刷という社名ですが、印刷の売り上げは全体の3割を切っています。アウトソーシングやソリューション分野がメインになりつつある状況です。

 「360°フルサービスカンパニー」を標榜し、お客様のビジネスの上流から下流まで、すべてを支援するという考え方をしています。

 具体的には、コンサルティング、システム開発、クリエイティブデザイン、コンテンツ制作、印刷製造、IoT機器キッティング、フルフィルメントつまり、ECでの受注、問い合わせ対応、在庫管理、決済、物流、店舗のフィールドサポートまでの一連のプロセスを支援し、さらに効果測定まで、フルサービスで提供しています。

水上印刷代表取締役社長 河合克也氏
水上印刷代表取締役社長 河合克也氏

 こうした新しい会社になるタイミングということもあり、2022年1月1日に社名を「MIC(ミック)株式会社」に変更します。ビジョンとして、「デジタルとフィジカルで、未来をもっと素晴らしく。」を掲げています。

 販促業務のDXを支援する「PromOs(プロモス)」というサービスがあり、この導入社数と売り上げが伸びています。本社人材の17%がテクノロジーにかかわる人材になっていることも、成長につながったのではないかと思います。

 我々が提供している便益は、アウトソーシングによる時間創造です。21世紀におけるもっとも貴重なリソースである「時間」をつくって差し上げることを目指しています。

 当社は、平均年齢が29.8歳と非常に若く、人材流動性は、離職率を考慮すると5~10%くらいです。また、エンジニアをできるだけ社内で育てようとしています。DXを100%自社人員でやろうとは考えていませんが、核の部分は自社人員で担おうとしていて、その「内核化」の割合は15~17%くらいになっています。

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 お客様をよく観察し、理解することで、提供する価値や便益を変えていく。それを可能にする組織と人材、ビジネス構造に変えていく。これを進める1つの方法がDXではないかと考えています。

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