シリーズ
グローバルインテリジェンス

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ナッジを提唱したセイラー教授 善意装うスラッジに惑わされるな
ちょっとした仕組みの工夫で生活や健康などに望ましい行動選択を人々に促す「ナッジ」。行動経済学の知見に基づいてこのナッジを提唱し、2017年にノーベル経済学賞を受賞したのが米シカゴ大学経営大学院のリチャード・セイラー教授だ…
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IMD学長が語る組織変革 リーダーは共感より思いやりを
ここ数年で働き方や企業のあり方が大きく変わった。経営者には複数の課題と向き合いながら、柔軟に組織変革を進めることが求められている。スイスのビジネススクールIMDで学長を務めるジャン‐フランソワ・マンゾーニ氏にポストコロナ…
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機械翻訳DeepLのCEOが語る夢 AIの力で「社会にインパクト」
コンピューター上で人間の脳の神経回路を数学的に模倣する「ニューラルネットワーク」の技術革新によって、飛躍的なスピードで進歩してきたジャンルの1つがAI(人工知能)による機械翻訳だ。ドイツのスタートアップ、DeepL(ディ…
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メガスレット(巨大脅威)の時代
パンデミックや「新冷戦」が取りざたされる現代。世界経済や平和、人間の進歩を脅かす「メガスレット(巨大危機)」が、すぐそばまで来ている――。過ちを繰り返さないために、人々はどのように備えればよいのか?そのヒントを探る。
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「隠れ株主」を探せ:米テスラ、サプライチェーンの「身体検査」
古来より、領土や生産要素の奪取には軍事力が用いられてきた。近年では、サプライチェーンや重要インフラがパワー争奪戦の焦点となっている。手段も、金融市場での合法的な取引の中に紛れ込む「グレーゾーン事態」が未遂も含めて世界各地…
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ノーベル賞ディートン教授「誰が米国の民主主義を壊したのか?」
現在、米国の論壇では、民主主義がMAGA狂信者、選挙否定論者、そして都合の悪い結果は無視すると脅す共和党員に脅かされているとの読み筋が支配的だ。だがこのストーリーは、真実のほんの一断面でしかない。
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ノーベル経済学賞バーナンキ氏、実証と実行が後の理論を先導
本稿ではバーナンキ氏の政策担当者としての側面ではなく、ノーベル経済学賞授賞理由となった学術研究の解説をする。バーナンキ氏が米プリンストン大学教授だったとき、筆者は大学院生として講義を受け、博士論文の審査委員も引き受けてい…
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AI時代に備える教育 機械がかなわぬ人間の「超能力」を育てよ
AI(人工知能)など先端デジタル技術が急速に広がる現代社会。多くの仕事が機械に代替されると予想される中、これから求められる教育や、人間が労働や社会活動を通じて果たすべき役割が問われている。かつて米プリンストン高等研究所長…
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ノーベル経済学賞のダイヤモンド教授ら 金融業バーゼル規制の理論的基盤
2022年のノーベル経済学賞は、元米連邦準備理事会(FRB)議長として知られるベン・バーナンキ氏に加え、2人で銀行論の基礎を作りあげたダグラス・ダイヤモンド教授とフィリップ・ディブビグ教授に授与される。本稿はダイアモンド…
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ゴルバチョフ氏も見抜けなかったプーチン政権の病巣
今夏に亡くなったソ連邦最後の指導者・ゴルバチョフ氏。ソ連崩壊から現在に至るまでのロシアの歩みは、彼の目にどう映っていたのか? 2001年の長編インタビューから、当時のプーチン政権への評価を振り返る。
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経済学で「一見顧客」を「常連」にする ZOZOのAIマーケティング
「ビッグデータ」や「データサイエンス」と言ったデータに基づくマーケティングの意思決定が、顧客のリテンションに生かされている例はあまり知られていない。
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「1票の格差」は最先端のアルゴリズムで改善できる
選挙区の区割りでは社会的関心が高い「10増10減」にばかり注目しがちだが、実は選挙区割りの作成は、高性能なコンピュータをもってしても、極めて困難な作業である。
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社会調査実験の「ラリー現象」で読む ペロシ氏訪台と中台関係
ペロシ米下院議長の台湾訪問に中国は必要以上の怒りを示し、自身の行動の政治的帰結を理解していないようである。中国からの外交的抗議は台湾の世論をいかに変化させるのであろうか。
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スティグリッツ氏 米インフレ抑制法が大きな意味を持つ理由
米議会が可決し成立した「インフレ抑制法案」は、気候変動やエネルギー問題、法人税の引き下げ競争など、米経済だけでなく世界に大きな影響をもたらすかもしれない。
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製造業・大企業重視の産業政策は遺物 米ハーバード大ロドリック教授
グローバリゼーションが新たな局面に入ったとみるダニ・ロドリック米ハーバード大学ケネディ行政大学院教授。政府による産業政策のあり方に注目が集まるが、過去のやり方とは一線を画さなければいけないと警鐘を鳴らす。
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「説得の専門家」が見た「世界が安倍元首相をたたえる理由」
筆者には、安倍元首相の努力によって日本の世界的地位が向上したことに初めて気づき、世界中の人々が毎日、哀悼の意を表明し続ける様子が最も印象的だった。
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「グローバリゼーション」は死なず 米ハーバード大ロドリック教授
「政治経済のトリレンマ」などグローバリゼーションを独自の視点で分析する国際政治学者、ダニ・ロドリック米ハーバード大学ケネディ行政大学院教授。世界の政治経済を現在、どう見ているか聞いた。
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中国で急激なインフレが起きない理由
世界的なインフレの波が懸念される中、中国政府は物価の急上昇をうまく避けてきた。その理由と代償とは?
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テック企業のエコノミストがつくる「スマホでできるEBPM」
バズワードに、証拠に基づく政策(EBPM, Evidence-Based Policy Making)という言葉が仲間入りをしたようだ。2016年ごろからはやり始め、今や国の全政策をまとめた、2022年のたった数十ページ…
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ウクライナ復興支援、戦後の欧州に学ぶ成功のヒント
7月に開かれた会議で、ウクライナ復興支援に対する巨額の予算が固まった。だが肝心の復興計画はどう進めればよいのか?そのヒントは、第2次世界大戦後の欧州復興にあった。