家庭用エアコン、自動車、カラーテレビが徐々に当たり前になっていく経験をした世代と、生まれたときからすでにモノであふれている世代では、物欲の強さも当然違います。当たり前にモノが存在するようになると、どうしても手に入れたいという欲望が薄れていきます。

 最近の若い人が「欲しいものがない」というのも当然でしょう。筆者の子供たちも口をそろえて欲しいものは特にないといいます。すでに物欲を満たされ、生活水準が高い社会では、社会貢献活動を通して自分の存在意義をしっかり確かめようという方向に向かうのかもしれません。

 また、持続可能な開発目標(SDGs)の考えも浸透し、世界中で一気に地球環境保護への考え方が広がり、多くの人が行動に移し始めていると実感しています。

 多くの大企業で化石燃料から再生可能エネルギーへの転換が叫ばれていますし、自動車もガソリン車から電気自動車(EV)へと移行しつつあります。

 個人レベルでも、消費活動に変化が起き始めています。例えば、米インポッシブル・フーズや米ビヨンド・ミートなどベンチャーが次々と参入している植物性代替肉の消費拡大です。

 米バーガーキングはインポッシブル・フーズの代替肉を使った「インポッシブル・ワッパー」を提供していますし、米ウォルマートもビヨンド・ミートの代替肉の取り扱いを拡大しています。

 もともと、こうした代替肉はビーガン(完全菜食主義者)や宗教上の理由で肉類を食べられない人を中心に支持されてきましたが、今の消費をけん引しているのは環境意識の高い若い世代です。

 牛は地球上に15億頭存在するといわれています。牛一頭が排出するメタンガスは1日数百リットルといわれており、地球環境への負荷が指摘されています。地球環境に配慮したムーブメントが広く浸透し始めているのです。

(この記事は、書籍『ZERO IMPACT ~あなたのビジネスが消える~』の一部を再構成したものです)

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