働き方改革の先駆者として知られる大和証券グループ本社・名誉顧問の鈴木茂晴氏。同社社長就任当時から、全国の拠点に所属している優秀な女性が十分に活躍できていないという状況を目の当たりにし、働き方改革に乗り出した。そんな鈴木氏だが、副業制度については異を唱える立場を取る。その真意を聞いた。

働き方改革の先駆者が副業に「待った!」

 将来に対する不安からさまざまな可能性を模索する人が増える過程で、「副業」という働き方が注目を集めているが、個人的には筋の立たない話と感じている。

 そもそも、なぜ働き手は将来に不安を感じるのか。制度や待遇を整備し、社員に不安なく働いてもらう企業努力が足りないからだ。成長を感じてもらえる研修体制の整備や、働きがいを高める給与体系といったものに経営資源を投入しないから、社員が不安を感じているのである。

1947年生まれ。慶応義塾大学卒業後、大和証券(現在の大和証券グループ本社)に入社。2004年社長、11年会長。17年顧問。17年7月~21年6月まで、日本証券業協会会長。21年7月から現職。女性活用や働き方改革に先鞭をつけた。(写真:大槻 純一)
1947年生まれ。慶応義塾大学卒業後、大和証券(現在の大和証券グループ本社)に入社。2004年社長、11年会長。17年顧問。17年7月~21年6月まで、日本証券業協会会長。21年7月から現職。女性活用や働き方改革に先鞭をつけた。(写真:大槻 純一)

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