地方自治体での副業人材の活用事例を追う。副業人材活用の先駆けとなった広島県福山市は2017年、全国の自治体としては初めて、行政の重要な施策を任せるブレーンを副業人材から募った。

 地方自治体による副業人材の採用が積極化している。2021年には京都市や東京都渋谷区などが副業人材を採用を始めた。企業誘致やスタートアップ支援など、既存人材ではカバーしきれない分野で専門人材を招き、政策立案に関わってもらう。

 副業人材活用の先駆けとなったのが、広島県福山市だ。同市は広島県東部に位置する中核都市で、繊維業や鉄鋼業など製造業が集積する。17年に兼業・副業限定で民間のプロ人材の公募を開始。自治体の副業人材活用で「福山モデル」と呼ばれる仕組みをつくった。当時はまず、人口減少対策など福山市が抱える課題を分析し、事業の戦略立案を担う「戦略推進マネージャー」を募った。

 単に業務の一部を民間に委託するのではなく、行政の重要な施策を任せるブレーンを副業人材から募るという点で全国の地方自治体としては初の試みだ。「民間の第一線で活躍する人材を市職員として採用するのは、働く場所や給与面で難しい」(市の担当者)。地方公務員を中心とする従来型の行政では対応しきれない課題に、外部の知見を取り入れる必要があった。

[画像のクリックで拡大表示]

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1681文字 / 全文2246文字

【春割/2カ月無料】お申し込みで

人気コラム、特集記事…すべて読み放題

ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「仕事とわたし 新しい働き方のカタチ」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。