本連載「くすぶるな50代」では、人生100年時代への変化に対応しつつある企業やライフシフターらの姿を見てきた。最終回となる今回は、働き方やワークライフバランスに詳しい識者2人に、現代の日本社会における50代の存在意義や、50代からのライフシフトに向けた心構えについて聞く。

■連載予定(タイトルや回数は変わる可能性があります)
くすぶるな50代 ミドルと会社すれ違い、継続雇用イヤ7割
グーグルなどリスキリングで連携 育てイノベーション人材50万人
ブリヂストンやみずほ、ミドルを磨く 越境学習や兼業で経験開花
元富士通SEはビール造りに手応え ライフシフトで夢に挑む50代
元電通マン、故郷の活性化へ奮闘 挑むミドルを古巣や仲間が後押し
50代で起業塾の門たたく 更年期の症状改善、事業で社会課題を解決
ライフシフトの出発点は自分発見 悩むミドルの心のブレーキを探る
赤坂の紫乃ママが説くミドルのスキル 生涯現役へ人の輪を広げよ
・「物価上昇」知る50代の活躍、消費活性化にも意義 識者に聞く(今回)

「物価上昇」知る50代の活躍、消費活性化にも意義
日本総合研究所副理事長 山田 久氏

山田久(やまだ・ひさし)氏
山田久(やまだ・ひさし)氏
日本総合研究所副理事長 1987年京都大学経済学部卒業、住友銀行(現三井住友銀行)入行。日本総合研究所経済研究センター所長などを経て、2017年に日本総合研究所理事。19年から現職

社会における50代の位置づけはどう変わってきているとお考えですか。

山田久・日本総合研究所副理事長(以下、山田氏):寿命や健康寿命が延びてきて、一昔前と比べると10歳ぐらい若返っている感覚ですよね。そういう意味では、人生としては円熟期というか、やっと成熟してきてこれまでの経験を生かしていける年齢だと思います。

 国全体で考えると、若い人の数もどんどん減っているので、エイジレスで考えていかないと回っていきません。企業側はもっと活躍させないとダメだし、50代の人たちも自分たちが働かないと企業や社会をダメにしていくという自覚が必要なのだと思います。

 合わせて結構大事なのは、50代は物価の上昇を経験している世代でもある点です。モノの価格が世界的に上がる時代に入ってきている中、日本だけ物価が上がらないようでは困るんですよね。最終的には賃金が伸びるということが前提ではありますが、賃金が上がって価値に応じて正当に高いモノを買えないと、日本全体の物価水準が上がってきません。

 足元はコストプッシュ型で物価が上がっているのであまり良くないのですが、品質の良いモノや面白いモノであれば、適正な値段が付いて持続的に値段が上がっていく。そのためには、若いときに物価が上がっている感覚がギリギリ残っている50代の存在は大きいんですよ。

のさばっては駄目、企業風土の改革を

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