変身資産の把握とともに重要になるのが「自分の強み」を知ることだ。もちろん、今いる組織における自分の立場や周囲からの評価も強みを知る手掛かりになるだろう。だが、会社の中では当たり前に皆が習得している何ともないスキルが、社外では思わぬ宝となることも少なくない。それだけに、重要なのは自分を客観的に見ることだ。

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 東京・赤坂の雑居ビルに、週に1度だけ昼間に開店するスナックがある。ミドル・シニア向け企業研修を数多く手掛けてきた木下紫乃氏が2017年に開業した「昼スナックひきだし」だ。

 開店時刻の午後2時を過ぎると、50歳前後の会社員が「有給休暇を取って来た」と来店。その後も「営業のついでに立ち寄った」「在宅勤務で誰とも話さず仕事し続けるのがつらい」などと言いながら、次々に同世代の会社員が来店。10席ほどの店内があっという間に満員になった。

「昼スナックひきだし」を営む木下氏は、ミドル・シニア向けの研修を数多く手掛けてきた
「昼スナックひきだし」を営む木下氏は、ミドル・シニア向けの研修を数多く手掛けてきた

 木下氏がスナックを開いた理由は、会社以外の世界とつながっていない、孤独な中高年会社員があまりにも多いことに気づいたからだ。「会社と家の往復だけで気づいたら20年がたってしまった」という人を何人も見てきた。

自らのスキルを知る

 会社は定年後のキャリアまで用意してはくれない。自分はどういう能力を持つのか、逆に今後は何を身に付ければ生涯現役でいられるのか、早い段階から考え始めてほしい。社外の人とのつながりの中でヒントを見いだしてほしいと考えた。木下氏は「今いる組織を飛び出してもやっていける能力は誰にでもある」と話す。

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