かつての「企業が学生を選ぶ」という関係から、お互いの相性を探る関係になってきた。Z世代の優秀な学生が求めているのは、企業が入社後のキャリア像を提示することだ。同じ会社で勤め上げる「就社」意識は低く、転職も見据えたスキル獲得に関心が高い。意識調査の結果や学生が就活で用いるキーワードなどから彼らの素顔に迫る。
マイナビ(東京・千代田)によると「2024年卒業予定の人材獲得競争は一段と激しくなる」(長谷川洋介研究員)。同社の調査では、23年よりも採用を増やす企業が3割ある。一方で若年人口の減少傾向は続き、売り手市場の様相が強まる。優秀な学生を集めるには、まず彼らを知ることだ。
最近の就職企業人気ランキングにはインターンシップでのイメージが大きく影響する。24年卒業予定の学生を対象にした調査では、文系でニトリが初の1位になった。最短で半日と短期のインターン制度が特徴で、年間約3万人も参加する。ファーストリテイリング(文系4位)やアイリスオーヤマ(理系10位)も、やはりインターンで仕事内容や将来像が見えやすいことが好評という。


理系学生から根強い人気なのはソニーグループ(1位)だ。若者には家庭用テレビゲーム機「プレイステーション」などで身近な存在だ。没入感の高い次世代仮想現実(VR)ゴーグルも話題で、「面白い製品開発に将来携われるのでは」との期待感がある。文系でもソニーミュージックグループが9位と人気が高い。
仕事を通じた成長に関心
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