米国の地方都市で熱を帯びるイノベーションの生態系。世界の自動車生産がいまだに深刻な半導体不足から抜け出せていない状況のなか、あらゆるメーカーが固唾をのんでその進捗を見守っているのがアリゾナ州だ。

 アリゾナでは今、「空前の半導体投資ブーム」が起きている。

 2021年3月、インテルが200億ドル(約2兆2000億円)を投資し、フェニックス近郊のアリゾナ州チャンドラーにある既存の2拠点に工場を追加して生産能力を増強すると発表した。稼働を始めるのは24年の予定だ。半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)も6月、120億ドルを投じる新工場建設に着手した。

インテル工場の敷地はとにかく大きく、敷地内に続く道路の名は「データ・ドライブ」。写真右側の乾燥地帯のど真ん中にある
インテル工場の敷地はとにかく大きく、敷地内に続く道路の名は「データ・ドライブ」。写真右側の乾燥地帯のど真ん中にある

 半導体のサプライチェーンを米国内に構築することは、バイデン政権の対中国戦略の要の1つ。フェニックス一帯が、ハイテク分野の新たな経済圏を担うことは確実だ。

 半導体だけではない。この地で集積が進むのが、電気自動車(EV)の生産拠点だ。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1832文字 / 全文2248文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「ネクスト・シリコンバレー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。