標高1マイルの山岳の街、コロラド州デンバー。ここも、前回までみたようなテキサス州同様、イノベーションの生態系を育む米国の地方都市の1つだ。

 自動車で北に30分の場所には、マラソン選手などアスリートが高地トレーニングを積む地として知られるボルダーがある。両市ともコロラド大学を抱える学問の街だ。ロッキー山脈の豊かな自然は人々を魅了し、USニュースの「住みやすい街ランキング2021~22」ではボルダーが1位、デンバーが14位に入った。

テック企業の進出が著しいデンバーの街。ロッキー山脈を臨む自然豊かな土地柄も移住者に人気だ
テック企業の進出が著しいデンバーの街。ロッキー山脈を臨む自然豊かな土地柄も移住者に人気だ

 コロナ禍の2020年8月、このコロラド州に関して全米の耳目を集めるニュースが流れた。

 「ビッグデータ分析の米パランティア・テクノロジーズがパロアルトからデンバーに本社を移転」──。

 パランティアは、ペイパル・ホールディングスの創業者の1人で、米国でも有名な企業家・投資家であるピーター・ティール氏が創業した。20年9月の上場前から急成長ユニコーンとして注目され、21年8月の時価総額は460億ドルを超えた。米連邦政府や州政府、米軍や米中央情報局(CIA)などを顧客に抱え、不法移民の摘発にも関わったとされることからカリフォルニア州では退去を求める抗議運動を起こされたこともある。その注目のハイテク企業がなぜコロラドに移ったのか。

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