百貨店は業態としての競争力を失い、新型コロナウイルス禍もあって苦境に陥った。J.フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は、新たな顧客を生み出す上で「コミュニティー」に着目している。多くの消費者から商売への意見を聞けるオンライン上のサークル活動など、ネットとリアル(店舗)の両面から一歩ずつ、事業基盤を築き直す。

百貨店業界が苦境にある中、大丸松坂屋は様々な形で顧客創出の戦略を練り直している(写真:日刊工業新聞/共同通信イメージズ)
百貨店業界が苦境にある中、大丸松坂屋は様々な形で顧客創出の戦略を練り直している(写真:日刊工業新聞/共同通信イメージズ)

 大丸松坂屋は2021年12月、「いっしょに創ろう百貨店 by 大丸・松坂屋」というオンラインコミュニティーを立ち上げた。いっしょに創ろう百貨店のサイトには「このコミュニティをはじめた理由」というスタッフからの投稿があり、「普段から百貨店をご利用される方も、そうでない方も、どなたでも気軽にご参加いただけるとうれしいです」と記されている。

 オンラインコミュニティーは新規顧客を生んだり、ファン層をつくったりするために様々な企業が取り組んでいる。ただ、独自のサイトを設けても、百貨店をあまり利用したことがなく、興味もない層にアプローチするのはなかなか難しい。

 そこで、企業のファンづくりを支援するクオン(東京・港)の「“絆”のコミュニティ」というプラットフォームを活用することにした。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2100文字 / 全文2615文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「マーケティングのリアル」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。