日経ビジネスが1万人規模の消費者調査からはじき出した「顧客推奨度(NPS、ネットプロモータースコア)」を基に、様々な業界の企業・ブランドを愛され度合いで順位付けした「推し企業」ランキング。ビジネスホテルでトップになったのは、大浴場や朝食などがビジネスパーソンから人気を集める、あの中堅チェーンだった。

■連載記事のラインアップ
「推しビール」首位はアサヒ 次期社長がやめた「押し付け」
音楽配信の「推し」首位はアップル 巧妙な生態系、アマゾンと明暗
旅行サイトは3強が大接戦 安定の老舗、固定ファンを逃さず
「推し活」マーケティングの威力 定番おやつから新ビジネスが開花
お薦めの回転ずし首位はあの伏兵 価格競争せず接客で「下克上」
・激戦ビジネスホテル 「推し宿」首位は大浴場と朝食でアパに勝つ(今回)
ウーバーじゃなかった フードデリバリー「推し」首位は北欧生まれ
愛されエアライン首位はANAかJALか 顧客の声から不断の改善
「推しカード」首位は楽天カード 利用者の声、NPSで多角的に分析
「推しアパレル」ZARAに軍配 グローバルワークやワークマンが追う
資生堂・花王に勝った スキンケア化粧品の推し首位はリピート重視
「業績アップの先行指標」 NPSを上げると株主にも恩恵
値上げでも売れる王将、トミカ、メルセデス 強固なファンが下支え

 出張だけでなく、レジャーでも利用されるビジネスホテル。観光庁が発表した「宿泊旅行統計調査」によると、新型コロナウイルス禍で約2年にわたって50%以下に落ち込んでいた客室稼働率は2022年に入って徐々に回復し、12月には64.7%(第2次速報値)となった。

 コロナ禍前(19年12月=71.6%)の水準にはまだ届いていないが、需要回復で業界に活気が戻りつつある。今回のランキングでポストコロナ時代へ優位に立っていることを示したのは、業界大手のアパホテルズ&リゾーツや東横インではなかった。

客室単価はコロナ禍前を上回る

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