日本企業にとってかつてなく人材戦略の重要性が高まっている。大学の立場から企業の採用の在り方に問題を投げかけるのは、2013年に女子大学としては珍しい経営系学部となるグローバルビジネス学部を創設した昭和女子大学の坂東眞理子理事長・総長だ。「日本では大学入学時の偏差値がそのまま大学ランキングとなっている」と嘆く。企業は、良い人材を欲するなら大学4年間の「学習歴」を重視せよと説く。

学歴の多様性をテーマに取材をしているのですが、企業の採用についてはどんな意見をお持ちですか。

坂東眞理子理事長・総長(以下、坂東氏):企業の採用担当者には言いたいことがたくさんあります。残念なことに、日本では大学入学時の偏差値が、そのまま大学ランキングとなっています。偏差値の高い大学に入れた人は地頭がいいから採用しようということですね。

 大学時代にどれだけ勉強して、どんな力を身に付けたかを、企業の担当者はあまり気になさらない。もっと大学の成績を見てくださいとお願いするのですが、成績よりもやる気があるかといったことを重視しています。そういう態度を続けられると、学生はますます勉強しなくなりますよ。

<span class="fontBold">坂東眞理子(ばんどう・まりこ)</span><br />1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、69年に総理府入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事などを経て、98年、女性初の総領事(オーストラリア・ブリスベン)になる。2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め退官。04年に昭和女子大学大学院教授、同大学女性文化研究所長。07年に昭和女子大学学長、14年から理事長、16年から理事長・総長。
坂東眞理子(ばんどう・まりこ)
1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、69年に総理府入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事などを経て、98年、女性初の総領事(オーストラリア・ブリスベン)になる。2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め退官。04年に昭和女子大学大学院教授、同大学女性文化研究所長。07年に昭和女子大学学長、14年から理事長、16年から理事長・総長。

どこの企業も学歴は不問だと言います。

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