SOMPOひまわり生命保険で働く武田有可さん。週休3日制で育児との両立が可能になった(写真:北山宏一)
SOMPOひまわり生命保険で働く武田有可さん。週休3日制で育児との両立が可能になった(写真:北山宏一)

 SOMPOひまわり生命保険で働く武田有可さん(36)の月曜日は、一般社員と少々異なる。

 7月上旬の月曜日。2歳の娘を保育園に預けて帰宅した武田さんは、午前9時から「夕食」の支度に取りかかった。コンロを占拠した寸胴鍋にタマネギとニンジン、ジャガイモなどを放り込み、家族4人が火曜日以降に食べる野菜スープを作るのだ。「よしっ、これで残り4日はなんとかなる」。武田さんは笑顔でつぶやく。

 昼食後は資格取得に向けた勉強時間だ。武田さんは内部監査部に所属し、適切な支払いの仕方など生命保険に関する多様な知識が業務で欠かせない。フルタイムで働く同僚から後れを取らないよう「生命保険支払専門士」の取得を目指している。今年3月にはコンプライアンスに関連する資格も取得した。

 勉強に没頭していると、時計の針は午後4時を指していた。小学5年生の長男が下校する前に、2歳の娘を保育園に迎えに行く。洗濯物を取り込み、改めて夕食の準備を始めると外は暗くなっていた。帰宅した夫と一緒に食卓を囲み、慌ただしい月曜日が終わった。

21年の骨太方針に盛り込まれる

 武田さんにとって毎週月曜日は休日だ。第2子の出産による産休、育休を経て仕事に復帰した2020年9月から週休3日で働いている。SOMPOひまわり生命が17年9月に導入した制度を利用する社員の1人だ。

 希望者が週3日休めるようにする「選択的週休3日制」の導入機運が高まっている。政府は6月に閣議決定した「2021年骨太の方針」に盛り込み、制度を整える企業も増えてきた。働き方改革を加速して、育児・介護との両立や兼業・副業の活性化を進めるのが狙いだ。

 発案者である自民党一億総活躍推進本部長の猪口邦子参院議員は「もう1日の休日をどう使うかは人それぞれ。働きやすさによって離職率は下がり、兼業・副業をすれば修練の場も増える。ひいては国の競争力向上につながる」と意気込む。

 武田さんは、「週休3日制のおかげでスムーズに復職できた」と打ち明ける。8年ぶりの出産で、仕事に復帰しても体力が持つか心配だったためだ。月曜日を休みにした上で、火曜日から金曜日は9~15時の勤務で働いている。短時間勤務制度も併用しているため、給与はフルタイム労働と比べて60~70%の水準になったが、武田さんは気にしない。「減給は一時的なもの。働き続けることの方が長い目で見れば大事だ」と考えるからだ。

続きを読む 2/2 「給与減」か「労働時間延長」かの二者択一

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