中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)が1月18日、電気自動車(EV)向けの電池交換サービス「EVOGO(楽行換電)」を始めると発表した。翌19日にはCATLの供給先である中国自動車大手、吉利汽車が電池交換式のEV「楓葉」を2月に投入すると発表した。電池交換型のEVは中国で定着していくのだろうか。

中国政府は、2014年からEVを中心とする新エネルギー車(NEV)の普及を国策として推進してきた。14年に7.8万台だったNEVの販売台数は、21年には352.1万台まで伸びている。中国自動車工程学会は16年に発表した「省エネ・NEV技術ロードマップ」を20年に更新し、35年をメドに新車販売のすべてを環境対応のエコカーにする目標を掲げた。
EVシフトには充電インフラの充実が欠かせない。中国政府はEV充電スタンドを「ニューインフラ投資」の7大分野の一つと定めており、地方政府も充電スタンド建設プロジェクトへの支援を強化しつつある。中国全土における公共充電スタンドと個人専用の充電スタンドの累計設置台数は21年末時点で261.7万台となった。そのうち公共充電スタンドは114.7万台。中国電気自動車充電インフラ促進連盟(EVCIPA)によれば普通充電方式が約6割、急速充電方式が約4割という。公共EVバスやEV乗用車による利用が大半を占めるが、EVタクシーや特殊車両による利用も着実に増えている。
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この記事はシリーズ「湯進の「中国自動車最前線」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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