
前回は、陸上男子100メートルで東京オリンピック出場が決まった多田修平選手が、日誌を書いて練習や生活の態度、そしてメンタルを整えてきたことを紹介しました。今回は多田選手が掲げた目標と、その達成のための行動を具体化した方法を紹介します。それは原田メソッドで「オープンウィンドウ64」と呼ぶ書き込み式のシートを使うもので、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手も実践していました。
「目標達成のためにやるべきこと」を自分で考えるツール
ここに掲載したのは、多田修平選手が大学4年生のときに書いたオープンウィンドウ64です。
オープンウィンドウ64では、8×8=64のマスに、目標達成に向けた具体的な行動を書き込んでいきます。「目標達成のためにやるべきこと」を自分で考えるツールです。
まずシートの中心に、あなた(またはあなたを含む集団)が成し得たい目標を1つ書きます。次に、その目標の達成に必要な要素をその周りの8つのマスに書き込みます。これを「基礎思考」と言います。
次にこの8つの基礎思考を、放射状に伸ばした8つのマスに写し、その達成のために行う具体的な行動を周囲8マスに書き込んでいきます。「○○する」という形式で行動を示します。これを「実践思考」と言います。
基礎思考から実践思考へと行動を具体化していく。目標を中心にして、その達成に向けた行動を「8×8=64の実践思考」へと展開していく。それがオープンウィンドウ64の機能です。
多田選手が掲げた目標は「東京オリンピック100mでメダル獲得」
多田選手が書いたオープンウィンドウ64の中心には「東京オリンピック100mでメダル獲得」と書き込まれています。そして基礎思考は「筋力強化」「ポジティブ思考」…「9秒7台」などと具体的です。さらに実践思考は「やるべきこと」が行動化されていて、しっかり実行できるようになっている。とても素晴らしいと思います。
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