メタバースの採用活動は…

 次にメタバースだが、今年あたりから会社訪問や説明会で活用されるようになってきた。アバター(分身)で面談や面接をする企業もある。特に、とがった技術に興味を持つ理系人材を求める企業、あるいは自社技術のPRを目的としたベンチャー企業などがこれに取り組めば、独自性を大いにアピールできるはずだ。

 しかしながら、全体としてみると、まだまだ成熟していない。トラッキングデバイスやVRゴーグルなど、そこそこの出費となるため学生側に負担を強いるのは難しい。スマートフォンやパソコンで参加できることもあるが、その場合もインストールからログインまで学生自身がやらなければならず、非常に手間がかかる。

 学生ほぼ全員がアバターを持ち、かつVRゴーグルの所有率が高まって初めてメタバースを用いた採用活動が一般化し、活況となるのではないだろうか。

 状況が変化したとき、学生に対する新たなフックをつくるか。はたまた、旧来の採用手法を踏襲するか。

 少なくとも現状維持では、学生の変化に対応できなくなる日がやって来る。優れた人材を確保するためには、奇をてらった取り組みやツール頼みではなく、採用活動の本質や目的から取り組みを見直し、実行することが肝要だ。

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