中華人民共和国の建国を宣言する毛沢東(写真:Ullstein bild/アフロ)
中華人民共和国の建国を宣言する毛沢東(写真:Ullstein bild/アフロ)

 中国共産党は中華人民共和国を統治している執政政党で、1921年7月にわずか50人あまりの党員、13人の代表のもとで結成された。 当時の最大政党であった中国国民党とは、 時には抗日で統一戦線を組む一方で、中国革命の主導権をめぐって内戦を展開した。

 1949年に国民党に勝利し新中国を打ち立てた。「中国共産党規約(党章)」によれば、党はマルクス・レーニン主義・毛沢東思想を掲げ、共産主義の実現を目指す「労働者階級の前衛隊」であり、労働者、農民、軍人、知識人の優秀な人材を基幹として構成されるとなっている。党員数は増加の一途をたどった。建国時の党員は450万人(当時の全人口比約0.8%)で、2013年末の発表では実に8668万人(同約6.3%)、2020年末で9200万人(同約6.5%)を超える数となっている。このようにして中国共産党はインド人民党と並ぶ世界最大級の政党となった。

換骨奪胎、労働者の階級政党から「エリート」の党に

 しかし、労農兵・革命知識人のみを構成員とすることは次第に不十分となっていく。改革開放路線・経済近代化にまい進するようになった1978年以降、「富強の中国」建設を強調するようになったからだ。そこで、新しい時代に対応するために共産党の位置づけそのものの転換を提起する必要が出てきた。

 2000年2月に江沢民総書記は、いわゆる「三つの代表論」(①先進的産業の代表、②先進的文化の代表、③最も広範な人民大衆の代表)と呼ばれる新しい定義を行った。これによって顕著な業績を上げる私営企業主やハイテク産業の経営者、高学歴の専門知識人らが入党するようになった。共産党はもはや階級政党というよりも国民政党であり、単刀直入に言えば「エリートの党」となった。事実、2019年末の時点で、党員構成はホワイトカラー層が労働者・農牧漁業従事者の総数を上回るようになったのである。

 その主な任務も、共産主義社会の実現というよりも、「富強中国の実現」「中華民族の偉大な復興」といった民族主義的な主張に変わった。「換骨奪胎」といっても過言ではない。

 党を制度的に見るならば、5年に一度開催される全国代表大会(党大会)が最も権威ある重要な大会である。省代表、国務院、人民解放軍などの国家機関、労働組合をはじめ大衆団体の代表など合計2000~3000人によって構成される。

 党大会で選出される中央委員会(300~400人)が毎年開かれ、党大会に代わって重要事項を決定する。中央委員会から中央政治局委員(現在25人) が選出される。その中でもとりわけ中核的な存在が中央政治局常務委員(現在7人)である。政治局会議が実質的な重要政策の決定機関で、これを運営・統括するのが党総書記だ。

 さらに中央政治局のもとに、各分野別の指導組織として党中央指導小組が存在する。例えば外交分野では党中央外事指導小組、経済分野では党中央財経指導小組という具合だ。各分野の情報を日常的に収集し分析し絞り込みながら、重要政策の案を作成し政治局委員会に提示する。

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