イオングループ入りを選んだキャンドゥ。その狙いは何か
イオングループ入りを選んだキャンドゥ。その狙いは何か

 週が明けても、いつもと変わらない光景が広がっていた。

 東京都心の日本橋エリア。羽田空港、成田空港との直通リムジンバスが乗り入れる東京シティエアターミナル(T-CAT)の2階に、100円ショップのキャンドゥがある。

 「100円で暮らしは楽しくなる」。そう書かれた店内に入ると、まずはハロウィーングッズが目に入り、奥に進むと、収納グッズやトラベルグッズ、衛生・掃除用品、衣料、お菓子などがカテゴリー分けされて並んでいた。

 一部に300円(税込み330円)や500円(同550円)の商品が交じるが、もちろん大半は100円(同110円)だ。ビジネスパーソンから近隣住民まで、客層も老若男女幅広かった。

噴きあがったキャンドゥ株

 店構えも店内の様子も変わらないが、キャンドゥの株価は今、怒濤(どとう)の勢いで噴きあがっている。2021年10月18日には年初来高値を更新し、一時2659円をつけた。わずか2営業日で40%以上、値を上げたのだ。

 そのきっかけをつくったのは、流通大手のイオンである。10月14日、イオンはキャンドゥに対し、TOB(株式公開買い付け)を開始すると発表した。最終的にキャンドゥ株の51%を取得して連結子会社化する方針だ。

 TOBは2回に分けて実施し、1回目はキャンドゥ株の37.18%を上限に、10月15日から11月24日まで1株2700円で買い付ける。この「2700円」を目指し、キャンドゥ株への買い注文が膨れ上がったのだ。

 TOBはまさに始まったばかりだが、キャンドゥ子会社化への道筋は既に見えている。キャンドゥの大株主である創業家がTOBに合意しているからだ。

 1回目のTOBでは、筆頭株主である城戸一弥社長と、城戸社長の母で3位株主の城戸恵子氏が計19.68%分を応募する。イオンはその後、11月30日から12月27日まで、1株2300円で再びTOBに乗り出すが、この2回目のTOB終了後に2位株主で城戸氏の資産管理会社であるケイコーポレーション(東京・新宿)が保有する全株式(13.82%)を取得する予定だ。つまり、大票田は押さえている。

続きを読む 2/3 今や「モテモテ」の100円ショップ

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