オンラインピル診療サービスを提供するmederi。坂梨亜里咲CEO(最高経営責任者)は自身の経験を基に事業を起こした(写真:古立康三)
オンラインピル診療サービスを提供するmederi。坂梨亜里咲CEO(最高経営責任者)は自身の経験を基に事業を起こした(写真:古立康三)

 高い避妊効果が見込めるだけではない。「低用量ピル」の別の効用に光が当たり始めている。

 月経痛や生理不順、PMS(月経前症候群)と呼ばれる生理前の不快症状の緩和。ニキビや肌荒れの改善。卵巣がんや子宮体がん、大腸がんのリスク低減――。

 低用量ピルを女性の「生活改善薬」と捉え、オンラインで診療、処方し、定期配送するサービスが支持を広げている。「mederi Pill」(メデリピル)だ。

 2022年1月にサービスを開始し、登録者数は約3万人に到達。化粧品口コミサイト「アットコスメ」を運営するアイスタイルなど、社員の福利厚生として導入する企業も増えている。

 メデリピルを展開するのは、mederi(メデリ、東京・目黒)。衣料品通販大手ZOZOの創業者で、実業家の前澤友作氏率いる「前澤ファンド」が出資している。

「10人の起業家」に当選

 「求む!!10人の起業家」

 20年2月、前澤氏はファンド設立に合わせ、SNS(交流サイト)でこう呼びかけた。夢のある事業プランやアイデアを持ち合わせた、挑戦意欲と社会貢献意欲の高い起業家10人に、総額100億円を投資する。その大盤振る舞いぶりが話題を集めた。

 4331件もの応募者の中、出資先は14社に絞られた。そのうちの1社がメデリである。CEO(最高経営責任者)の坂梨亜里咲氏が、自身の不妊治療の経験をきっかけに19年8月に設立したスタートアップだ。

 「昔は、キラキラするのがかっこいい、女性はかわいくあることがすべてだと思っていた。しかし、お金や時間をかけても得られないことがあると初めて気づいたんです」(坂梨氏)

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