アイスランドから空輸されたカラフトシシャモ
アイスランドから空輸されたカラフトシシャモ

 日本から直線距離で約8600km。北欧の島国アイスランドから、旬の魚が空輸で届いた。「子持ちシシャモ」として親しまれている、カラフトシシャモ(カペリン)である。アイスランドの南海上10~30kmに浮かぶウェストマン諸島で水揚げ後、冷凍せずに輸送する。

 仕掛けたのはイオン傘下で総合スーパーを運営するイオンリテール。2022年2月17日に1都3県のイオン、イオンスタイルなど約80店舗で期間限定販売を始めた。同社によれば、一度も冷凍しない「生」のカラフトシシャモが店頭に並ぶのは世界初のことだという。

旬はわずか2週間

 北大西洋の暖流と北極方面からの寒流がぶつかるアイスランドは、ノルウェーと並び世界有数のカラフトシシャモの漁場として知られる。ただし、その漁期は2月中旬から3月中旬までと短い。これまでは水揚げ後に丸干しして冷凍し、船便で何カ月もかけて日本まで運んできていたという。

 今回、空輸に切り替えたのは、素朴な好奇心からだった。

 「脂がのっているトップシーズンの時期に生で持ってきたら、どれだけおいしいのだろう」(イオンリテール食品本部水産商品部の松本金蔵部長)

 トップシーズンは、短い漁期の中のわずか2週間ほど。その旬の時期を逃さず消費者に届けるために選んだのが航空便だった。初便はアイスランドの首都レイキャビクからドイツのフランクフルトを経由して日本に到着。イオンスタイル品川シーサイド(東京・品川)の鮮魚売り場をのぞくと、早速、特設コーナーを大きく展開していた。

イオンスタイル品川シーサイドの鮮魚売り場には「生」のカラフトシシャモがずらりと並んでいた
イオンスタイル品川シーサイドの鮮魚売り場には「生」のカラフトシシャモがずらりと並んでいた

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