「便利×おいしい」をアップデート

 続いて、コンビニの4Pが、アマゾン・ゴーの4Cと、どのように対比されているのかを見ていきます。

 コンビニの「プロダクト」は、小商圏において最も購入頻度の高い商品にフォーカスされています。これに対し、アマゾン・ゴーの「カスタマーバリュー」は、コンビニの本質である「便利×おいしい」のアップデートが生きる商品にフォーカスされています。

 コンビニの「プライス」は、好立地条件や利便性を反映し、定価に近い価格で販売されているのが特徴です。これに対しアマゾン・ゴーの「カスタマーコスト」は、価格のみならず「時間」もコストと捉え、「待ち時間なし」というコストカットを実現しています。

 コンビニの「プレイス」は、利便性の良さが特徴ですが、それは混雑と裏腹でした。一方、アマゾン・ゴーの「コンビニエンス(利便性)」は、「商品を手に取って立ち去るだけ」=「混雑なし」にアップデートされています。

 コンビニの「プロモーション」は、テレビCMなどで大量にブッシュ型プロモーションを展開するのが特徴です。一方、アマゾン・ゴーの「コミュニケーション」は、一方的な情報発信にとどまらず、専用アプリで入店・決済をするのに加えて、情報の取り取りなどまでを行い、顧客とデジタルでつながっています。レシートも、デジタルで専用アプリ内に発行されます。

 このように、「理想の世界観」実現ワークシートを用いて、4Pを顧客起点の4Cとして捉え直することにより、事業そのものを顧客起点に刷新することの手掛かりがつかめるのです。

これが新しい未来図だ!

 DXの勝者となった企業が次に目指すのは、「グリーン=脱炭素」と「エクイティ=公平・公正」の実現――。テスラ、アップル、セールスフォース、ウォルマート、マイクロソフト、ペロトン、アマゾン、DBS銀行という注目8社を取り上げ、その強さの理由と未来へのグランドデザインを解説。著者の田中道昭氏が講師を務めて、日本を代表する45社以上が導入したセミナー「DX白熱教室」も収録しています。

田中道昭著、日経BP

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