丸付けを、あえて翌日の朝に回す

 勉強や仕事は、0からスタートするときが1番大変です。

 例えば朝起きてすぐに「さあ!勉強だ!」ってならないですよね。「眠い!」「やりたくない!」「学校行きたくない!」って思った経験、皆さんもあるのではないでしょうか。物事はなんでもやり始めが一番大変なものです。

 そこでお勧めなのがこの「ちょっと残し」です。前日に仕事や勉強を「区切りのいいところ」まで終わらせず、ちょっとだけ「続き」を残しておいて、その「続き」から始めるというやり方です。

 僕は受験生のとき、数学や英語の問題を前日の夜に解くと、そのままベッドに入っていました。丸付けをせずにそのままにして眠るのです。

ボールを転がすように、スタートを切る

 そうすると朝になって「昨日のあの問題、合ってたのかなぁ」と気になりますよね。丸付けなんてそんなに時間のかかる大変なものでもありませんから、それだけはやろうという気になります。

 そして、間違っている問題があったら「これ、なんで間違えたんだ?」「あれ?なんで自分はこう答えたんだ?」と気になります。そうすると「じゃあ解説を読もう」「参考書に戻ろう」とそのまま勉強を続けられるわけです。逆に、全問正解だったら全問正解だったで「よっしゃ! 幸先がいい! このまま頑張ろう!」とその勢いのまま一日頑張れるわけです。

 ボールを転がすとき、最初にある程度の力が入っていれば、ボールはそのまま自然に転がっていきますが、最初の力が弱いと転がっていってくれません。ましてボールに触れもしないようでは、転がりようがありませんよね。それと同じで、やはり一番肝心なのは「最初の一歩」です。だからこそ最初の一歩に着手するハードルを下げることで、その後に勢いをつけるということが大事なのです。

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