夏休みの最終日に、何を終わらせていたいか?

 夏休みを前にした学生に、僕はよく、こんなことを聞きます。

 「8月31日、みなさんは何を終わらせていたいですか?」と。

 こう聞くと、みんないろんな答えをくれます。学生には大抵、夏休みの間に「終わらせておきたい勉強」があるわけです。「夏休みの宿題」とか「1学期の復習」とか、それを終わらせないことには、夏休みなんて終われない、というものが存在しています。

 まず必要なのは、それをきちんとリストにするということです。

 やるべきことが終わらないのはなぜかといえば、大抵の場合、そもそもその「やるべきこと」がきちんと明確になっていないままに、ただぼんやりと勉強していたり、仕事をしていたりするからなんですよね。

 だからこそ、長期計画を立てる最初の段階で、「終了時点で終わらせておきたいこと」を全部、箇条書きにしてまとめた「ToDoリスト」が必要で、長期計画の立案と遂行のポイントは、ここにあると思います。

やるべきことを細分化しよう

 重要なのは、細分化です。具体化といってもいいでしょう。最初の段階で、まず自分はこの長期計画の最終日に何を終わらせていればいいのか、ということを細分化して考えてみる、ということです。

 学生の多くは、なんとなく「数学を頑張りたい」とか「英語の復習をちょっとやっておきたい」とか、そういうぼんやりした目標しか持たずに夏休みに突入します。しかし、ぼんやりした目標ではやるべきこともあやふやで、結局、何も終わらないまま夏休み最終日を迎えてしまいます。

 長期計画で大切なのは、終わらせるべき課題が何なのかを最初に具体的にすること。

 「数学を頑張る」ではなく「この問題集を70ページ終わらせる」、「英語を復習する」ではなく「英語の1学期のまとめノートを作りなおす」など、タスクを細分化して、終わらせたいものを明確にすることです。仕事の計画にも、似たところがあるのではないでしょうか。

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