わからないことを質問したり、調べたりしないのには、いくつかの理由があって、シンプルに面倒臭くてアクションを起こせないということもあります。また、恥ずかしいというのもあります。そして何より、自分の弱点に向き合うのがつらいというのが大きいと思います。「できない」「わからない」というのは、要するに自分の弱点であり、ダメなところです。自分のダメなところを自分で認めて、しっかり向き合うというのは、なかなか大変なことで、素直で謙虚な心がないと、うまくいきません。

 素直で謙虚というのは、知力ではなく、人間性の問題ですよね。

 僕は東大入学後、漫画『ドラゴン桜2』の担当編集のメンバーとなりました。この漫画で東大を目指す高校生の中に、藤井遼というキャラクターがいます。今週、最終回を迎えたドラマ(日曜劇場「ドラゴン桜」)では、鈴鹿央士さんが演じて、話題になりましたね。

「ドラゴン桜」藤井遼の本質的な課題とは?

 藤井は「生まれ持った知力は高いけど、性格が悪い」という設定のキャラクターです。藤井について、桜木と担任の水口先生が、こんなことを話すシーンがあります。

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『ドラゴン桜2』第12巻・91限目「これっぽっちも」©Norifusa Mita/Cork
『ドラゴン桜2』第12巻・91限目「これっぽっちも」©Norifusa Mita/Cork
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 藤井は素直に学ぶ姿勢が欠けていると、水口先生は言います。そして、そんな藤井は「自分のダメなところ」と向き合うことができません。

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『ドラゴン桜2』第12巻・91限目「模試の判定」©Norifusa Mita/Cork
『ドラゴン桜2』第12巻・91限目「模試の判定」©Norifusa Mita/Cork
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 模試でのD判定に納得できない藤井は、桜木にこう言い訳します。

『ドラゴン桜2』第12巻・91限目「これっぽっちも」©Norifusa Mita/Cork
『ドラゴン桜2』第12巻・91限目「これっぽっちも」©Norifusa Mita/Cork
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 いかがでしょう?

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