まず前提として、勉強というのは「わからない」ことを「わかる」ようにしていく行為であり、「できない」ことを「できる」ようにしていく行為です。自分の知らないことを知り、わからない問題を理解し、解けなかった問題を解けるようにしていく。これが勉強の基本です。

 そしてそのためには、自分がわからないこと、できないこととしっかりと向き合っていかなければなりません。

 何を当たり前のことを、と思うかもしれませんが、そもそもこの当たり前のところでつまずいていることって、多いんです!

頭が悪い人ほど「質問しない」

 例えば、みなさんは1日に何回、「自分がわからないこと」を調べていますか?

 人の話を聞いたり、本を読んだり、仕事をしたりしているなかで、「これってどういうことなんだろう?」という疑問に向き合い、きちんと調べている人って、意外に少ないのではないでしょうか。

 わからないことは、たくさんあるはずです。人の話を聞いていて、出てきた言葉の意味を知らないこともあれば、話の流れがよく理解できないときもありますよね。本を読んでいて1個も疑問を持つことなく最後まで100%完全に理解できた、なんてことは、どんなに頭がいい人でもないと思います。仕事でも「あれ?」と思ったりする場面って、ありますよね。

 「あれ?」と思ったときにスマホでネット検索するくらいなら、大した手間ではないですが、案外、やらない人が多いものです。さらに一歩踏み込んで「じゃあそれについて調べてみよう」とか、「ちょっと誰かに質問してみよう」と、行動を起こす人って、なかなかいない気がします。

 東大生は、調べますし、聞きます。

 僕が東大に入って一番驚いたのは、授業が終わると、かなり多くの学生が、先生のところに質問に行くということです。頭がいいはずの東大生が、「ここがわからなかったです」「ここは、どういうことですか?」と、自分の疑問を次々にぶつけている様子に驚かされました。そして、それを見ていて考えたのは……、

 「偏差値35だった頃の自分には、できないことも、わからないこともいっぱいあったけれど、先生のところに質問に行ったことは1回もなかったな」ということ。

 それで頭がよくなるわけがないんですよね。

 では、なぜ、質問したり、調べたりしないのでしょうか?

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