「面倒臭い」と思うから、頭を働かせる

 キーワードは「面倒臭い」です。「面倒臭い」と思うから、頭を働かせるのが東大生なのである。桜木建二はそう説明しているわけです。桜木は、さらにこう言います。

『ドラゴン桜』第12巻・108限目「面倒臭い」 ©Norifusa Mita/Cork
『ドラゴン桜』第12巻・108限目「面倒臭い」 ©Norifusa Mita/Cork
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 「面倒臭い」という気持ちこそが、創意工夫の源である、ということです。

 先ほどの研究論文によると、損得勘定が強すぎると、努力が続かないのでしたね。けれど、損得勘定が強い人とは、言葉を換えれば、効率的に物事を進めたがる人です。

 努力できない脳を持つ東大生はおそらく、努力できる脳の東大生より、勉強時間こそ短かったかもしれませんが、その分「いかに効率的に、最短の勉強時間で最大の成果を出すか」を、徹底的に考えていたのでしょう。

 「こんなことやっていて、意味があるのかな?」

 そう思って、立ち止まりやすいのが「努力できない脳」の持ち主でしたね。そういう人は、逆に「ムダなことをしないで、ゴールに近づく」というアプローチは得意です。

 「面倒臭い」と思うのは悪いことではありません。むしろそう思うからこそ、効率化が可能になるわけです。逆に「努力できる脳」の人には、時間ばかりを掛けて結果が出ないというタイプの人がいます。

頭がいい人は「自分のタイプを自覚」している

 こう考えると「頭がいい」ことと「努力ができる」ことは、別の問題で、特別な関係はなさそうです。

 ただし、受験や仕事で結果を出したいとなれば「効率化」は、強い武器となります。「効率化」は「努力できない脳」の持ち主の特技ですが、努力家タイプの人も、ぜひマネしたいですよね。

 そのためのキーワードが2つあると僕は思っていて、それは「逆算」と「アウトプット」です。この2つについては、また別の機会にお話しできればと考えています。

 もうひとつ、僕が大事だと思うのは「メタ認知」です。僕の調査によると、東大生には「努力できるタイプ」の人もいれば、「努力できないタイプの人」もいます。ただし、東大生の場合、自分がどっちのタイプかを自覚している人が多い気がします。

 つまり、努力ができちゃうタイプの東大生は、自分がムダな努力をしがちなことに気づいていて、そうならないように自制しています。逆に努力できないタイプの東大生は、効率化という強みをフル活用しながらも、必要なときには努力が継続できるように、何らかの仕組みを導入するケースが多いです。

 そのために必要なのは、自分の現状を客観的に把握する「メタ認知」という能力です。受験勉強で磨かれる「メタ認知」については、『東大メンタル』という本に詳しく書いたので、興味のある方は、ぜひご参照ください。

マインドを変えれば、地頭力も上がる!

偏差値35から東大合格して、
『ドラゴン桜2』の編集担当になった僕が、
東大生に学んだメンタル・テクニック

東大生の地頭のよさは、
実は、4つの非認知能力に支えられています。

(1)「主体性」を持ち、
(2)「メタ認知力」を発揮することで、
自分の現状を把握し、さらに、
(3)「セルフコントロール」を働かせながら、
(4)「戦略性」を持って行動する。

このような心の習慣ができると、
「やるべきこと」に前向きに取り組めて、
学びがぐんぐん深まるのです。

みなさんも、僕と一緒に4つの壁を乗り越えて、やりたくないことでも結果が出せる、地頭力の土台をつくっていきませんか。

【1】「目的」の壁 ― やるべきことを「やろう」と思える主体性
【2】「やるべきことがわからない」の壁
   ― 自分がやるべきことを突き止めるメタ認知力
【3】「モチベーション」の壁
   ― やり始めたことを「やり続ける」ためのセルフコントロール
【4】「戦略」の壁
   ―「いいところまできたけど、あと一歩」を乗り越えるための戦略性

漫画『ドラゴン桜』の名シーンもたっぷり掲載。


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ドラゴン桜とFFS理論が教えてくれる あなたが伸びる学び型

この記事はシリーズ「元・偏差値35東大生が考える「頭がいい人は○○が違う!」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。