三菱電機は7月28日、臨時取締役会を開き、漆間啓専務執行役が社長に昇格したと発表した。35年以上続いた鉄道車両向けの空調装置の検査不正を受け、今月2日、杉山武史社長が辞任の意向を示していた。人事は社外取締役が中心の指名委員会が選考したが、柵山正樹会長の留任やナンバー2の漆間氏の昇格からは内向き志向が漂う。

 「自分が社長を引き受けるべきなのかためらった。しかし、三菱電機は創立以来の存亡の危機にある。身を粉にして取り組むべきだと考えた」

三菱電機の社長に昇格した漆間啓氏(写真:共同通信)
三菱電機の社長に昇格した漆間啓氏(写真:共同通信)

 28日に三菱電機本社で開かれた緊急会見。登壇した漆間新社長は、経営陣の1人として今回の品質不正問題の責任がある自らの昇格人事を受諾した理由をこう説明した。

 新社長に昇格した漆間氏は2017~20年に、今回、品質不正が明らかになった鉄道向け空調装置を担当する社会システム事業を統括した。20年以降は経営企画室長を兼務する専務執行役として、多発する品質不正や労務問題の解消を推進してきた。そんな杉山氏の補佐役だった漆間氏が新たに取り組む改革には「杉山路線」踏襲の懸念が残る。

指名委員会は独立選考を強調

 今回の人事は、社外取締役が中心の指名委員会が主導。指名委員会委員長の藪中三十二・社外取締役は社長の人選について、「従来は社長が推薦していた。今回は突然だった杉山氏の辞意表明の後、社外取締役で集まり自発的に動き出した」と強調する。

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